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危険性

 

このページでは、AIの危険性についてまとめていきたいと思います。
 

  1. シンギュラリティ
  2. ディープフェイク
  3. 詐欺

○シンギュラリティ

シンギュラリティというのはAIが自分で進化を繰り返し、人間を超える段階に到達することである技術的特異点やAIが世界にもたらす変化のことを言います。
「シンギュラリティ」という言葉が注目されるようになったのは「10~20年後に労働人口の約49%がAIで代替可能になる」という報告がされ、AIによる雇用の消失への危機感が出てきたためです。
下の図を見ればわかる通り、シンギュラリティが起こるのは2045年や2040年、2030年頃と、かなり近い将来起こると予想されています。
では、シンギュラリティにより世界にはどのような影響があるのでしょうか。

①AIに置き換わる仕事が出てくる

例として、レジ精算をAIがするようになったり、自動運転がタクシードライバーに代わるなどがあります。 仕事がAIに置き換わることで、従来働いていた人たちの仕事がなくなる、機械化には膨大なコストがかかる、人間のような臨機応変な対応がAIにはできるのかどうかという不安がありますが、単純労働などの仕事は早くAIで代用されるようになると予想されています。

②ベーシックインカムが導入される

ベーシックインカムとは性別や年齢など関係なく最低限度の所得が支給される政策のことです。 ベーシックインカムは貧困格差が解決されたりという良い点もありますが、就労意識が低下してしまったり、支給する所得の膨大な額の財源の問題もあります。

③臓器を人工物で代替

シンギュラリティにより臓器を人工物で代用する可能性が高まってきます。その場合脳がコンピューターと同じ様になったり、データの保存、消去などができるようになると想定されています。 すでに人工関節などが医療で使用されていたり、脳波でコンピューターを操作する技術はあるため、デジタル技術により脳が模倣されることはすぐそこだと言えます。

このようなシンギュラリティの解決策は提案されています。

①AIが不得意とするスキルを身につける

AIに仕事を奪われるようにするために、AIが不得意とする「コミュニケーション力」「創造力」などを身につけることが大切です。

②AIと人間との共存

AIが人間を上回ったとき、人間とAIは対峙する位置ではなく共存できるようにすることが大切です。人間とAIが不足部分を補いあい共存することが唯一の考え方です。
よって、実際シンギュラリティが起こるまで私達ができることは特段ないという考え方があります。シンギュラリティには不確定な要素がたくさんあるため対策を考えてもそれが正しいのかわからないからです。

○ディープフェイク

ディープフェイクとは と「フェイク」を合わせた造語であり、AIで動画や音声を合成する技術のことです。もとは映画製作などのために作成された技術ですが、リアルすぎたことで悪用されるようになりました。
下図の通り、AIが進化することでより高度なディープフェイク動画が作れるようになり、騙しの手口としてディープフェイクを悪用するなりすましなどの犯罪が増加中です。
実際には言っていないことを言わせることも可能で、大金を詐取される被害もありました。
また、ディープフェイクを利用したBEC(ビジネスメール詐欺)も拡大しています。BECとは企業の取引先、経営者になりすまし、従業員に送金させる詐欺です。 BECには2つの手口があります。

    ①請求のメールを盗み見て偽のメールを送り付け、従業員に攻撃者の口座へと送金させる
    ②経営者のメールアドレスを使いなりすまし、従業員にメールを送り振込をさせる


このような現在たくさんの企業が被害にあっているBECを防ぐためには従業員への教育が有効です。振込先、決済の変更の申し出があった場合にメール以外の方法で二重に確認したり、メールには複雑なパスワードを設定したりと情報セキュリティ対策が大切です。


○詐欺

AIの悪用の一例としてフィッシング詐欺があります。フィッシング詐欺とはサービスなどを装った偽のメールで偽のサイトに誘導し、クレジットカードなどの個人情報を盗み出す犯罪です。 一昔前のフィッシング詐欺は文面が不審であり、文を読めば気づけましたが、近年は文面に不審さがなくなり、AIの技術により文章が自然になってきています。
この画像はフィッシング詐欺の報告件数を表したグラフです。2017年から2022年までのあいだに2797件から450087件へと、焼く160倍増えています。 また、パソコンの画面に「あなたのパソコンがウイルスに感染しています」という嘘の警告を表示し、不正サイトに誘導する詐欺などもあります。 このような詐欺の警告画面なども、AIの悪用でより自然なものになり、引っかかってしまう人が増えてしまうと考えられます。

AIの悪用による詐欺が進化した場合、文章から詐欺であることを見抜くことは難しくなります。では、詐欺の被害に合わないためにはどのようにしたらいいのでしょうか。

    ①メールからのサービスへのアクセスは用意にしない
    ②公式のアプリなどからのアクセスを心がける
    ③ログインを求められた際に問い合わせて確認する
    ④セキュリティソリューションを導入し、ウイルスなどからデバイスを保護する

AIを不必要に避けるのではなく、適切な対策を取り、適切に使用することが大切です。




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