EU
欧州では、動物の権利と動物の福祉を別のものと考えることが一般的です。
動物の権利=動物の基本権確立を追求し、人間による動物の虐待・実験利用の停止を追求する
動物福祉=動物を飼うときに苦痛を与えず、より適切な飼育を目指す
動物福祉=動物を飼うときに苦痛を与えず、より適切な飼育を目指す
この動物の権利、動物の福祉っていうのはどういう意味なのかな?
動物の権利は動物が幸せに生きる権利のことで、動物の福祉は動物が幸せに暮らすための考え方のことなんじゃないかな。
なるほどね!じゃあEUはそういう考え方をもとにぼくたちが幸せに暮らせる方法を考えてくれているんだ。
欧州評議会
EUでの動物保護に取り組んでいる組織を欧州評議会といいます。欧州評議会は動物保護に関する条約を5種類制定しています。
アムステルダム条約
1997年に「動物福祉の擁護と尊重の推進についての EU 議定書」が採択されました。
「 高位なる条約締結者は、感覚をもつ存在(sentient beings)としての動物の福祉の擁護と尊重が、確実に推進されることを願い、欧州共同体を設立させる条約に、 以下の条項を付帯させなければならないという点で合意した :共同体の農業、運輸、市場、研究に関する政策の策定と実施において、共同体および加盟国は、動物福祉の要件に十分な配慮を行わなければならず、その際、とくに宗教儀式、文化的伝統および地域遺産にかかわる加盟国内の法的ないし行政的措置と慣習とを尊重するものとする。」
この条約では、動物を「感覚をもつ存在」と定義しています。また、これによりEUの各機関が動物福祉に対して対策を行うことを法的義務となりました。
ペットパスポート
EUではペットにもパスポートがあります。これはEU内を渡航するときに必要で、中には飼い主の身元、動物の写真と特徴、マイクロチップの番号、狂犬病の予防注射表、予防接種表などが記載されています。
まとめ
EUでは、動物の福祉・動物の権利という考え方をもとに動物愛護を推進しています。欧州評議会によって動物保護に関する条約を制定したり、飼い主や予防接種記録といったペットの情報をまとめたペットパスポートも存在します。