販売業者の問題 1/2
販売業者の闇…深刻なバックヤードの現状
いま、ペットショップでは利益を求めるあまり、動物たちを適切に世話しないという問題が起こっています。
入荷したばかりの子犬や子猫を売りに出すまで体の大きさぎりぎりの小さなケージに閉じ込めておいたり、病気になったペットに対して獣医師を呼ばず、素人判断で薬を与えたりなど、バックヤードでは適切な飼育が行われていないという現状があります。
ペットホテルをうたって犬や猫を引き受けたものの、雑な飼育により、死なせてしまうという事故も起こったそうです。
また、今までペットショップでは売れ残った動物を保健所に持ち込み、殺処分していました。
法律が改正されて、保健所は販売業者からの持ち込みを拒否できるようになったので、表面的には殺処分数がぐっと減りました。
売れ残ったペットは店が里親を探すなどして引き取り手を見つけていますが、それを利用した「引き取り屋」という業者が問題になっています。
引き取り屋とは?
引き取り屋とは、表向きには、飼えなくなったペットやペットショップで売れ残ったペットを一定の額をもらって代わりに引き取って世話をしたり、里親を探したりしてくれる業者のことを指します。
しかし実態はお金目当ての事業であり、引き取ってお金をもらった後はペットを捨てたり、保健所に持ち込んだり、世話をせずに放置して死なせたりしてしまうこともあります。
これでは殺処分と何も変りません。
里親に出したはずの子猫の行方が分からなくなり、猫を引き渡した方が問い合わせたところ、実は捨てられていたことが発覚したという事件もありました。
次のページにあるような法律の適用によって、こうした悪質な業者の減少が期待されているのです。