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防護対策
電気柵
・構造と設置
一般的に高さ1.5〜2mの電気柵を2〜3段設置します。
電圧は5,000〜10,000V程度で、瞬間的に流れる電流は50mA以下です。
支柱には絶縁性の高いプラスチック製や木製のものを使用します。
・効果的な使用法
柵の下部は地面から20cm以内に設置し、動物が潜り抜けられないようにします。
柵の周囲1m程度は草刈りを行い、漏電を防ぎます。
定期的な電圧チェックを行い、6,000V以上を維持します。
獣種別の対策
・イノシシ対策: 地上20cm、40cm、60cmの3段設置
・シカ対策: 地上45cm、90cm、135cmの3段設置
・サル対策: 5段以上の設置が効果的
・ネット・フェンス
・金網柵
・材質: 亜鉛メッキ鋼線や硬質塩化ビニル被覆鋼線
・網目サイズ: 5〜10cm程度(獣種により異なる)
・高さ: シカ対策で2m以上、イノシシ対策で1.5m程度
ワイヤーメッシュ柵
・材質: 高張力鋼線
・網目サイズ: 15cm×15cm程度
・特徴: 軽量で設置が容易、景観への影響が少ない
・設置のポイント
地中に30cm程度埋め込み、動物の掘り返しを防止
支柱は3〜4m間隔で設置し、強度を確保
斜面や起伏のある場所では、地形に沿って隙間なく設置
進行防止装置
・構造
プラスチック製の突起物を並べた板状の装置
幅30〜50cm、長さ1〜2m程度の単位で設置
・設置場所
農地への進入路や獣道に設置
複数枚を連結して使用することで効果を高める
・メンテナンス
定期的に清掃し、泥や落ち葉の堆積を防ぐ
破損や劣化した部分は速やかに交換
爆音器
プロパンガスを利用して大きな音を発生
15〜30分間隔で作動させ、24時間稼働可能
設置間隔: 100〜200m程度
超音波発生装置
人間には聞こえない高周波(20kHz以上)を発生
センサーで動物を感知し、自動で作動
・効果範囲: 装置から半径50〜100m程度
・使用上の注意点
音の種類や発生パターンを定期的に変更し、慣れを防ぐ
夜間の使用は近隣住民への配慮が必要
LEDフラッシュライト
強力なLEDライトが点滅し、動物を驚かせる
・センサー感知範囲: 5〜10m程度
・電源: 乾電池式やソーラー充電式
ソーラー式防獣ライト
昼間に太陽光で充電し、夜間自動で作動
複数のLEDを使用し、広範囲をカバー
・設置間隔: 20〜30m程度
・効果的な使用法
複数の装置を組み合わせて設置し、死角をなくす
定期的に点灯パターンを変更し、慣れを防ぐ
これらの防護対策は、単独で使用するよりも複数の方法を組み合わせることで、より効果的な獣害防止が期待できます。また、地域の特性や対象となる野生動物の種類に応じて、最適な方法を選択し、継続的にメンテナンスを行うことが大切です。