このページでは、ジェームズ・ブライスの名言について学習します。
みなさんは「地方自治は民主主義の学校である」という言葉を聞いたことがありますか?この言葉は、ジェームズ・ブライスというイギリスの法学者・歴史学者・政治家が言った言葉です。では、なぜ国家ではなく地方自治が民主主義だと言っているのでしょうか。
まず、前提条件として民主主義の国家の権力者は国民全員であり、その意思決定は国民の合意により行う政治体制のことを言います。では、日本国家から見ていきましょう。日本の政治体制は議院内閣制(一元代表制)を採用しており、私たち国民が選挙できるのは議員のみとなり、行政側の長は選ぶことができません。では地方自治はどうでしょうか。「憲法と地方自治」で学んだように、二元代表制ですので日本国家より住民の意見を反映させやすく、民主主義の理想政治体制にとても近いのです。
このサイトで何度も出てきますが、民主主義の定義は「人民が主権を持ち、自らの手で、自らのために政治を行う立場。人民が自らの自由と平等を保障する生き方」です。つまり、地方自治はその地域の住民の意見を反映させやすい政治をしているため、民主主義の学校、民主主義を学べるような政治と言えるのです。
また、地方自治は明治時代の憲法である「大日本帝国憲法」では特に規定はなく、地方自治が始まるのは戦後からでした。地方自治法が制定されてからは、地方自治は地域住民の利益を第一に考える政治体制となりました。戦後から成長を続けてきた日本の地方自治も、民主主義の学校と言える政治体制になったのです。 |
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行政側の長…この文章内では「内閣総理大臣」を示します。 |
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