このページでは、自治体(普通地方公共団体)の中の議事機関(議会)以外の組織について学習します。
では、長から学んでいきましょう。都道府県には知事が、市町村には市町村長が置かれます。住民の直接選挙で行われ、4年の任期となります。そして、多くの行政権限が与えられています。しかし、知事や市町村長と言われる長に行政権限が全て集中されるのではなく、委員会等の独立した執行機関が個別法によって設置され、行政権限の分散がなされています。この方法を、執行機関多元主義と言います。
長の補助機関として副知事・副市町村長を置くこともできます。市町村において昔は助役と呼ばれていた機関です。置かないことも、複数置くことも条例により可能になります。選任には議会の同意が必要です。
そして、内部組織があります。まず、覚えておかなければならないのは、市町村の内部組織の在り方は地方自治法制定時より比較的自由に決める事ができましたが、都道府県は2003年改正法までは部署を勝手に設置することはできませんでした。1956年改正地方自治法では、法定部数を越えた部署の設置には、内閣総理大臣との協議が必要とされていたくらいです。今の都道府県は市町村と区別がなくなり、組織の在り方は大幅な規制緩和となりました。ただし、変更がある場合は市町村は都道府県に、都道府県は総務大臣に届け出をしなくてはいけません。 |
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行政権限…地方公共団体の機関が取り扱う事務につき、地域的、内容的、人的な範囲を指す
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