福島の現状

ふくしま学宿2018

2日目

【コミュタン福島にて】

最初に、昨年も訪れた福島県環境創造センター「コミュタン福島」を訪れました。 ここでは、震災当時の原発事故の状況について、詳しく知ることができます。なぜ原発事故が起きてしまったのかということや、放射線がなぜ危険なのかを深く学ぶことができました。

昨年も訪れましたが、昨年より除染が進んでいる状態で、帰還困難区域以外の除染が現時点で完了していることが分かり、着実に復興が進んでいるように感じました。

しかし、現時点でも避難者は約4万4000人で、多くの人の故郷はまだ閑散としたままだということに、なんとも言えない悲しさが込み上げてきました。完全な復興までの道のりはとても遠いと感じます。

(↑コミュタン福島の写真)
【〜本音の対話〜の大切さ】

次に、震災と原発事故によって人手不足が深刻化した葛尾村の再生のために地域コミュニティの再構築への働きかけを行う葛力創造舎の代表の方のお話を聞きました。

ここで特に印象的だったのは「本当に大切なものは目に見えない、地域再生に必要なのは、おしゃべりではなく『本音の対話』なんだ」という言葉です。地域の方の信頼関係の強さは本音の対話が生み出しているものなのだと実感しました。

(↑昼食でいただいた福島県の郷土料理)
【原発の廃炉について】

午後は、まず東京電力に伺いました。ここでは現在の原子炉の状況や、廃炉に向けての方針を伺いました。昨年お話を伺った時は、廃炉が進んでいないとのことでしたが、1年たった今年は、廃炉に向けて作業は進めているものの、細かい部分の作業については未だ方針が定まらないとのことでした。ちなみに、コミュタン福島の職員の方のお話によると、廃炉には30〜40年かかるとのことでした。その間、地元に帰れない人のことを思うと胸が痛みました。

【福島の高校生との交流】

次に、福島県広野町にあるふたば未来学園高等学校に伺いました。ふたば未来学園高等学校は福島県浜通り双葉郡の教育再生の柱として2015年4月に開校した中高一貫校です。ゲームを通して交流を深めた後に、震災当時の状況について語ってくれました。同世代の人から聞くことで、それまでとはまた違った胸の痛みを感じました。当時小学校低学年でありながら、何日もお風呂に入れなかったり、家から離れた生活をしなければならなかったりしたことを考えると、なおさら悲しみを感じます。

夕食後には2日間のまとめのワークショップもありました。2日間で感じたことを自分の中で整理するとても良い時間を過ごすことができました。

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