高校生が考える服薬支援デザイン構想

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みんな、ドラッグストアで薬を買ったことある?
うん、あるよ。いつもは病院で診察を受けてから処方箋をもらい、調剤薬局で薬を出してもらっていたんだけど、コロナが流行していたときは、感染拡大防止のために多くの病院・診療所で「発熱のある患者はまず電話で相談してください」と案内されていて、直接受診することが難しかったんだ。発熱外来やコロナ専用外来に振り分けられる対応が多かったから、まず電話やオンラインで受診の流れを確認する必要があった。そのため、初めてドラッグストアで咳止めの薬を購入したよ。
僕は最近、ドラッグストアで風邪薬を購入したよ。
でもさ、ドラッグストアにある薬の種類多くなかった?
私もそれ感じた。自分の症状にあって一番効く薬ってどれだろうって思った。
薬剤師や登録販売者の方にも相談しながら購入できるみたいだけど、実際は高齢者や視覚に障がいのある方、外国人、私たちみたいな学生など、誰もがわかりやすいパッケージになってるのかな?
僕は、薬の名前だけだとピンと来なくて薬のパッケージに記載のあるピクトグラムや症状が大きく書いてあるのを選んだんだけど、薬剤師や登録販売者に相談して購入できたとしても1日何回飲むのか、効果や効能はパッケージに記載してある内容がしっかり読めないと難しいと思ったよ。外国人や視覚障がいのある方、高齢者の方にはきちんと服用することができるのか少し疑問に感じた。
確かにそうだね。薬を選んで買ったとしても実際に外国の方や視覚に障がいのある方、高齢の方にとっては薬の箱を開けて、実際に薬を間違いなく服用することが難しいかもしれない。手軽に購入できるけど、誰もがきちんと服用できるには工夫が必要になると思う。
僕たちで未来の服薬支援デザイン構想を考えよう。誰もが安心して薬を服用できるように!
~構想案~

―― 日本の錠剤やカプセルに使われているPTPシートについて ――

日本の薬ってPTPシートに入ってて、衛生面もいいし、持ち運びにすごく便利だよね。
病院から処方してもらう薬もOTC医薬品も錠剤やカプセルはPTPシートに入ってるから、自分たちにもとても馴染みがあるし、当たり前のように使ってるよね。でもさ、すべての人に使いやすいのかは疑問が残るかも・・
錠剤って小さいから視覚に障がいのある方や、手の不自由な方など、開けづらい方もいらっしゃるんじゃないかな。
うん、私もそう思った。けど、PTPシートは工夫次第でもっと誰もが使いやすいものになるよね。例えば、薬の点線を折り曲げると薬が取り出しやすい工夫にするとか。小さい錠剤は取り出しづらいと思うから、点線に沿って折り曲げると出てくる工夫があれば取り出しやすくなると思う。また、誤飲防止の観点からチャイルドロック機能を組み合わせることで、安全性も確保できるし、取り出しやすさと安全性を両立させる設計は、子どもや高齢者、視覚や手指に制限のある方にとっても便利で安心できるPTPシートの実現につながるんじゃないかな。
僕は、OTC医薬品のPTPシートにピクトグラムがあるとわかりやすくて便利だなと思った。ピクトグラムがあれば一目で何の薬か判断できていいなと思ったよ。
僕は、PTPシートに付箋をつけてお薬手帳に貼って保存できるようだったらすごくいいなと思う。自分で飲んだかどこかに書いたりするのはすべての方がきちんとできることではないので、お薬手帳に貼るだけの付箋みたいなのがあったらいいな。
私はPTPシート自体に専用のタッチペンで多言語対応の音声機能はあったらいいと思うな。すべての方が安心して使えるシートとして変化していかなければいけないと思う。
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―― 薬のパッケージデザインについて ――


ドラッグストアにたくさん並んでいる薬をどうやって選ぶ?
私は最近初めて買ったんだけど、自分の症状が大きく書いてあるパッケージがいいのかなと思う。薬の名前とか全然わからないからピクトグラムとか文字で大きく症状の表示がかいてあるやつを選ぶよ。
種類多いよね。薬剤師の方にも相談したこともあるんだけど、これもすべての人にわかりやすいパッケージなのかな。
文字は小さいし、薬の名前が書いてあったけどわかりづらいかも。視覚に障がいのある方や外国の方が薬を購入できたとしてもこのパッケージで用法・用量を守って服薬できるのか心配かも。
私もそれ感じた。ピクトグラムって誰にでもわかりやすいから大きく表示してくれたらいいなって思った。
イラスト表記もあったらいつ飲むとか何回飲むとかわかりやすくていいな。
二次元コード(多言語対応)付きのパッケージも最近見かけるけど、すべてのパッケージに採用されていないから、OTC医薬品は必須項目になればいいと思う。
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―― 誰もが読めるOTC医薬品と点字表示 ――

ヨーロッパなどではOTC医薬品のパッケージに点字を入れるのが義務なんだって。最低限の情報は読めるようになってるらしいよ。
視覚障がいがある人でも、自分で薬を確認できるのは安心だよね。たしか日本だと医療用の一部にしか点字がないよね。OTC医薬品はほとんど見ないし、常備薬として家に置いてある場合こそ、点字があれば便利なのに。
確かに。OTC医薬品って自分で選んで使う薬だから、ユニバーサルデザインが特に必要な分野だと思う。点字があるだけで『自分でも安全に使える』って感じられる人は増えるよね。
制度として義務化までは難しくても、希望する方にはパッケージに点字シールを貼ることができれば、より誰もが安心できるパッケージにつながると思うな。日本でもこういう配慮が広がればいいな。
そうだね。あと、箱に点字シールを貼る人を薬剤師や登録販売者に限定すれば、購入時にちょっと声を掛けてもらえるようになるし、安全面でも安心だと思う。
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―― 持ち運びや保管に便利なパウチ包装 ――

みんなって薬を持ち運ぶときどうしてる?僕は自分のポーチに入れてるけど、用法や用量、使用期限が書いてないから、期限過ぎてるかも…って思いながら使ったこともあってちょっと不安なんだよね。
うん、わかる!箱のままだとカバンの中でかさばるし、ポーチに入れるといろんな薬をバラバラに入れたり、使用期限もわからなくってしまったり、いつ飲むかもすぐ忘れちゃうことがあるよね。
僕は箱の中にパウチ包装が入ってるタイプだとすごく便利だと思うな。持ち運びやすいし、バラバラにならないのもいいよね。
いいね。パウチって薄くて軽いからカバンにもすっきり入るし、毎日の持ち運びや旅行にも向いていると思う。一度開けてもパウチなので閉めることができるしね。さらにパウチ自体に用法・用量や使用期限を印字できるから、どの薬をいつどう使うかも一目でわかるし、安心して服用できるね。
箱+パウチの組み合わせなら、持ち運びも管理も簡単だし、日常使いから旅行まで万能だと思うな。
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―― スマホ連動の二次元コード ――

薬をいつ飲んだか、きちんと服用できているか確認できるシステムがスマホと連動する機能があったらすごくよくない?
OTC医薬品でも医療用医薬品でもいつ何の薬を飲んだか、きちんと服用できているかの保存ができたらいいなって思った。
いいね。家族間でも共有できるようにすれば、スマホと連動したパッケージから服薬情報が自動で送信され、家族が飲み忘れや残量をリアルタイムで確認できるのもメリットだし、病院で処方された医療用医薬品にも応用可能だね。
僕たちのような学生でも簡単に服用管理ができ、医療用医薬品も一般医薬品も含めて今までの履歴が確認できることで、適切なセルフメディケーションがより浸透していくと思った。また、家族間で共有することで、若年層の過剰服用問題の抑止にもつながっていくといいな。
なるほど、実際にそういう状況があると、スマホと連動する大切さがよく分かりますね。例えば、風邪薬を1日3回、アラームで設定した時間にお知らせしてくれたら、服用時間も守れて安心だね。
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僕もその意見に賛成。服用した薬を管理できれば、病院で処方されている薬に加えて、市販のを飲みたいときも安心して薬を飲める。たくさん薬を飲んでいる方や持病がある方にとっては、飲み合わせのチェックやオンラインで薬剤師に相談できる機能があれば、「病院でもらっている薬と市販薬を一緒に飲んでも大丈夫かな…?」という不安も解消できるんじゃないかな。同じ成分を過剰に服用するリスクがなくなるよね。OTC医薬品を家に常備薬としておいている人も多いだろうから、必ずしもドラッグストアで薬剤師に相談できる環境ではないからすごくいいかも。
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―― カラー動画ピクトグラムによる情報伝達 ――

薬のパッケージってさ、全部文字だけのものと、イラストやピクトグラム入りのもの、どっちのほうが分かりやすいと思う?
やっぱイラストとかピクトグラムがあるほうだよね。文字だけだと分かりづらいと思う。説明書をしっかり読まないで薬を服用してる人も多いんじゃないかな。
例えば単なるピクトグラムではなくて、動画ピクトグラムとかどうかな。色や動きで服用方法や注意点が直感的に理解できるし、飲む量やタイミングも一目で分かるよ。
うん、すごくいいね。例えば二次元コードを通じて、お薬手帳や個包装にも同じ動画ピクトグラムが見られれば、毎回迷わず正しく飲めるし、安心感もあるね。
あと、購入前も同じように動画ピクトグラムが見れたらいいな。ドラッグストアの値札の横に二次元コードがあれば、買う前にスマホで効果や効能、服用方法まで確認できる。文字だけではわかりづらい情報も、直感的に理解できるね。説明書やパッケージをサポートする形で、誰でも安心して使えるようになるね。
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―― あったらいいと思うパッケージデザインの提案 ――

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