参天製薬株式会社は、眼科領域に特化されているグローバル製薬企業として知られています。1890年に日本で創業されて以来、「天機に参与する」という理念のもと、人々の目の健康維持や生活の質の向上に取り組まれています。 現在では、世界60以上の国や地域で事業が展開されており、医薬品の研究開発・製造・販売が行われています。患者様の視点に立った工夫や、眼科の専門知識を生かした製品づくりが進められており、各国の医療関係者やコミュニティとの協力も強みとされています。 参天製薬株式会社は「Happiness with Vision」の実現を目指して活動されており、2035年には世界の眼科領域で信頼されるリーディングカンパニーになることを目標とされています。
点眼容器「ディンプルボトル」は、従来の点眼容器をゼロから見直し、患者様の視点に立って見やすさと使いやすさを追求した点眼容器として2002年に開発されました。ディンプルとは小さなくぼみを意味し、ボトル両側面のくぼみによって持ちやすさが向上し、軽く押すだけで一定量を点眼できるよう工夫されています。さらに、大きなキャップや色分けによる識別のしやすさ、表示文字の拡大、両サイドのスリットで残液量を確認できる仕組みなど、日常的に使用される患者様が安心して使えるよう細部まで配慮されています。また、キャップ形状やシュリンクラベルの改良により、力の弱い方でも開けやすい設計が取り入れられており、こうした患者様中心の工夫が高く評価され、2008年にはグッドデザイン賞を受賞されています。 近年では、環境への配慮も進められ、2021年からは一部製品に再生可能なバイオマスプラスチック素材を採用し、焼却時に排出される二酸化炭素が原料植物の光合成で吸収されるため、実質的に大気中の二酸化炭素を増やさず(カーボンニュートラル)、持続可能な社会づくりにも貢献されています。 ディンプルボトルは、幅広い年齢層の患者様の視点に立った使いやすさと、環境負荷低減の両立を実現した取り組みで、医薬品パッケージの新しい可能性にもつながっています。
目薬は、私たち高校生にとってとても身近な存在で、実際にディンプルボトル入りのものを使った経験もあります。今回の探究活動を行うまで、当たり前のように使っていた私たちですが、改めて観察してみると、ボトルのくぼみやキャップの形状、表示の大きさ、残液確認のスリットなど、さまざまな細かい工夫が施されていることに気づき、目薬がこんなに難しくなく簡単に使えることがいかにすごいかを実感しました。こうした一つ一つの配慮により、誰でも安心して簡単に使える容器になっており、医薬品パッケージの工夫として学ぶ点が多いと感じました。 薬の効果はもちろん、開けやすさや使いやすさにも工夫が施されており、誰もが安全に安心して薬を使えることにつながると感じました。一次包装である点眼容器は、他の薬のパッケージでの応用や展開の可能性もあり、私たちが考える未来の服薬支援デザイン構想にも大いに参考になる事例だと思います。
参考文献及び参照日
患者さんの使いやすさを追求した点眼容器「ディンプルボトル」の進化|参天製薬株式会社 (参照日:2025年9月23日)
快適な使い心地を、全ての人に|参天製薬株式会社 (参照日:2025年8月3日)
2008グッドデザイン賞|GOOD DESIGN AWARD (参照日:2025年9月23日)