WBGTの有効性
WBGTについてはこちら
日本の分析を通して見えてきたWBGTの利点と欠点を紹介します。
知名度の低さについて
私たちは10月22日から24日の期間に、本校生徒を除く日本人を対象としたアンケートをインターネット上で行いました。また、本校生徒に対してのアンケートも行いました。(アンケートについてはこちら)
下の図は、アンケート結果をまとめたものです。
Q.WBGTという指標を知っていますか。(回答数:左…312,右…216)
左のグラフを見ると、WBGTを「聞いたことがない」人が約7割を占める結果となっています。本校生徒以外にアンケートを取ったものであり、全国的に見て、知名度が低いことがわかります。また、WBGTを知っていて説明できる人は1割未満にとどまりました。ニュースで最近はよく聞く単語ではありますが、そもそも知らない人が多いこと、知っていてもどのような指標か知らない人が多いことがわかりました。
右のグラフを見ると、WBGTを「聞いたことがない」人は約6割となっています。本校の生徒にアンケートを取ったものであり、WBGTの値を1日3回先生が測定し、その値によって部活動や体育の授業が制限されることが当たり前になっている本校でのWBGTの認知度は高いと予想していました。しかし予想に反して、WBGTの認知度が低く、身近にWBGTが使用されていても、知っているということには結びついていません。また、WBGTを知っていると答えた人のうち、原則運動禁止となる31℃について正しく理解しているのは約6割であり、知るだけでなく、正しく理解してもらうことも課題となっています。
このように、WBGTの知名度が低いという現状があること、WBGTの効果を高めるためにも、もっと知ってもらう必要があることに気付きました。
熱中症搬送者との相関について
WBGTを超える、指標作成を目指しましたが、単純な仕組みでわかりやすいものは現段階では作れませんでした。何度もWBGTを改良して、熱中症搬送者数とよりよい相関が出る指標の作成に挑戦しました。しかし、複雑で変数だらけの式になってしまったうえ、「その値が低いほど熱中症の危険が高い」という混乱を招きやすい指標になってしまいました。