インタビュー

NPO法人国内産米粉促進ネットワーク様


米粉産業の発展を目指して活動していらっしゃる特定非営利活動法人国内産米粉促進ネットワークの方にお話をいただきました。



キニナリ
自分
どうしたら農業人口を増やせると思いますか。
キニナリ
NPO法人様
色々と条件はありますが一番重要なことは、 ・消費者(国民)自らが、国内農産物を消費することが重要です。
・そのことが、食料自給率向上につながります。食料自給率が向上することは、日本国内の農地が有効に活用され、生産する人が増加することになります。
そのことは、食料安全保障にもつながることになります。

※最近の世界情勢を背景として、小麦・トウモロコシ・大豆など穀物の国際価格は高騰しています。
この価格高騰の背景には、ウクライナ情勢や新型コロナウイルスの物流への影響等があります。
中長期的な要因としては、地球温暖化・異常気象、世界人口の増加と食料需要、エネルギー向け需要の増加等がいわれています。
このような中、私たちの食生活が変化し粒で消費する米が年々消費減少し過剰になった今日において、我が国の重要な資源である水田農業をいかに維持し食料自給率を向上させていくか、食料安全保障の観点から重要であります。今日の世界情勢を踏まえ考え、そのことを一人ひとりが意識することが求められています。
キニナリ
自分
最近、米粉の人気や需要の変化を感じたことはありますか。
キニナリ
NPO法人様
最近の世界情勢を反映(穀物の国際価格が高騰)して、生産者や消費者が輸入小麦からの小麦粉製品に変えて国内産米粉を使った米粉商品を使いたいという意識の高まりがあります。
また、米粉食品の加工技術が高まり製造・販売したいとする業者も増加傾向にあります。
消費者も米粉食品を消費したいとの高まりやグルテンフリー食品の人気の高まりも感じられます。
キニナリ
自分
米粉を使った食品の中で人気なものは何ですか。
キニナリ
NPO法人様
販売する商品では、米粉を原料とした・米粉パン、米粉麺、米粉スイーツなどがあります。
家庭では、米粉のスイーツ(シフォンケーキ、各種ケーキ、クッキー類)など)、お好み焼き、てんぷら、ベシャメルソース、とろみ付など
キニナリ
自分
なぜ米粉は小麦粉よりも生産コストがかかるのでしょうか。
キニナリ
NPO法人様
・原料が小麦粉より高い。※国際相場も小麦より米が高い。
・製粉方法が小麦と違い製粉工程の違いにより生産コストが高くなる。
・生産ロット(規模が中小工場)小さいのでスケールメリットがでない。
・小麦粉に比べ国内需要が小さい。
最近の生産量小麦粉600万トンン、米粉10万t。
キニナリ
自分
製粉コストを下げたり販売価格を下げるためにはどうしたらいいのでしょうか
キニナリ
NPO法人様
・生産コストを下げるのは、需要が拡大し生産量が増加すれば生産コストは下がる。
また、価格は適正な販売価格で、再生産可能な価格設定が重要です。
・販売価格については、小麦粉と比べて高い安いと比べることは難しい。
例えば、穀物を粉にしたもので、小麦粉、そば粉、トウモロコシ粉、大豆粉、米粉といろいろとありますが、それぞれの生産・流通等の状況等による
原料価格の違いや製粉方法等により販売価格も変わりますので、それぞれの条件によって販売価格も変わります。
キニナリ
自分
日本で1日にどれくらいの量の米粉を生産しているのでしょうか。
キニナリ
NPO法人様
1日の米粉生産量は、274t程度です。 
キニナリ
自分
米粉の普及を進めるために、私たち高校生や一般の人にできることはありますか
キニナリ
NPO法人様
・国内産の農産物を原料とした商品を選択し食べる意識が必要です。さらに、地域の農産物を食べるとする「地産地消」の意識が重要です。
それらを実践することで食料自給率向上や食料安全保障につながります。
 米粉は、全国の水田から生産される米を原料としています。日本人の重要な主食となっています。
米粉は、環境に果たす役割(農業・農村の持つ多面的機能)の多い水田から生産される米を原料として、地産地消のできる米粉は究極の「SDGs」です。
キニナリ
NPO法人様
参考として…
水田は稲育てるだけでなく、人や環境、様々な生き物に対してとても役に立つ働きをしています。
洪水や土砂崩れを防ぐ役割があります。大雨のときに雨水を田んぼに一時的にため、その後ゆっくりと川に流すこと(水田のダム機能)で洪水を防止効果があります。また、私たちの生活に欠かせない水をきれいにする役割があります。
田んぼにためられた水の一部が、田んぼの地下へしみ出るときに、飲み水に不向きな成分が取り除かれます。
さらに、田んぼの水面やイネから水分を発散することで空気を冷やしたり、メダカやカエル、ザリガニなどの様々な生き物のすみかにもなったりしています。

(1)洪水防止機能
(2)水源かん養機能
(3)土壌浸食防止機能
(4)土砂崩壊防止機能
(5)有機性廃棄物処理機能
(6)気候緩和機能
(7)保健休養・やすらぎ機能
(8)食料安定保障機能
(9)その他の機能
「生物生態系保全機能」「原風景の保全、人工的自然景観の形成機能」「伝統文化の保存機能」「体験学習と教育機能」など幅広い機能
 農業・農村は、単に農産物等の供給だけでなく、国土や環境の保全、自然とのふれあいを通した教育の場の提供、地域色豊かな伝統文化の継承など、様々な機能(=多面的機能)を持っています。 


NPO法人国内産米粉促進ネットワークの関係者様、ご協力ありがとうございました!