ここでは、実際に動物園などが行っているもしくは行った、動物への騒音対策の具体例をあげています。
東京都 上野動物園「アイアイの森」
夜行性のアイアイは視覚より大きな耳で物音を感じ取る聴覚が優れています。長い中指を使い、反響音を手がかりに中のえさを探します。
しかしそのために、聞き慣れない音に驚くことがあり、驚いてしまうと枝の間を走り回り、ス
トレスを感じて巣箱に入って出てこなくなるときがあります。
特にアイアイは雨の日に雨合羽が立てる音や、ビニール袋がガサガサいう音などのものが擦れる音や突然の大きな音を嫌いとします。
音対策として、係員は展示室の裏側で作業をする際には雨合羽は建物の出入口で脱ぎ着するようにしたり、アイアイの食事の時間には紙袋やビニールの音がしないように気をつけるなど音が刺激にならないよう気を遣いながら作業をしていました。
また、観覧通路側には「お静かに」の注意書きを掲示し、館内で大声や大きな音が発生しないように協力を呼びかけていました。
しかし、観覧通路と展示室の間に金網しかない場合は音が室内に入り込んでしまいます。雨の日や来園者の多い日が続くとアイアイが体調を崩すことも見られたため、開閉式の窓ガラスを取り付け、普段は音が入り込まないようにしました。
熊本県 熊本市動植物園
2023年に熊本市東区で江津湖花火大会が4年振りに開かれました。打ち上げ会場はなんと、市動植物園の隣接地でした。 花火の打ち上げ前には動物たちを寝室に入れ、暑さ対策をした上で窓を閉めて花火の音から遠ざけるという対策を実施しました。特に神経質なシマウマやキリンなどには飼育員が寄り添ったり、巡回の回数を増やしたりするなどの対策をとりました。
北海道 札幌市円山動物園
こちらの動物園はホームページの総合案内>お客様へのお願い・動物園でのマナーのところにこのような掲載がされていました。