動物倫理学

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目次

  • 動物倫理学とは?
  • 動物倫理学とは何かを説明してます。
  • 人間中心主義
  • 動物倫理学が生まれることとなった背景を説明してます。
  • 動物との付き合い方
  • 動物との付き合い方について説明してます。
  • 実際の人々の現状の価値観
  • 動物との関わりあいの現状について説明してます。

    動物倫理学とは?

     動物倫理学とは人間以外の動物に対する人間のあるべき関わり方、正当化されるふるまい方をめぐる考えや思想、またはそれを研究する学問領域のことです。 簡単に言えば「私たち人間だけでなく人間以外の動物にも権利が認められるべきではないか?」「動物の権利を人間が奪うのは権利の侵害ではないか?」といった動物に関する倫理を議論する学問のことです。

     20世紀後半に「動物の解放」や「動物の権利」を主張する倫理学説や実践的運動が広く賛否を呼び起こす形で現れて以降、動物倫理学とまとめられました。

     騒音は直接的な病気や怪我などの影響に加えて精神的・倫理的な面も多く持ちます。これを動物相手に考えやすくするため今回は、根本的な動物への考え方、関わり方などをあわせて学んでほしいと思い、このページを作成しました。 この学問は人それぞれで考え方の違いがどうしてもでてきますが、それを含め自身の考えを形成してもらえたら結構です。

    人間中心主義

     もともと人々、特に欧米人には人間が一番だという考えがありました。その歴史は古く、ギリシャ哲学や旧約聖書でも動物は人間のために生まれ支配されるものだというような記述があります。 確かに、言われてみると昔から家畜にしていたりしていますよね。

     このような思想は近代でも残っていて、近代哲学の父で知られるデカルトは「人間は理性によって行動する存在だが、動物は理性をもたない自動機械である」、 フランスの医者で生理学者のクロード・ベルナールは「動物がいかに苦痛を感じていたとしても、人間にとって有益なら動物実験は倫理的に問題ない」などと発言を残しています。

     このように、キリスト教の影響の強い地域は特に、人間こそが理性を持つ生き物で地球を支配しているという考えが根本になっていました。日本では生類憐みの令など動物に対して優しいような雰囲気がありましたが、 明治以降の近代化で同じような価値観が植え付けられました。このような価値観を批判することから動物倫理学がはじまることになります。



    動物との付き合い方

     私たちは動物との共生をしなくては生きていけません。そのうえで、どのような付き合い方をして暮らせばいいのでしょうか。これは様々なトピックで議論がなされていて、とても書ききれません。 ここでは根本的な考え方のみを紹介していきます。

    そもそもどう論じるか

     元々ある倫理学という学問は、あくまで人間同士の相互関係を対象として行動の正当性を考えています。(これが功利主義)なので動物倫理となると、人間・動物両方への配慮が必要となり複雑化します。

     一つ例をあげます。もっとも基礎的で考えやすい観点に、「快感」と「苦痛」があり、全ての生き物はできるだけ苦痛を避け快感、利益を得ようとします。そこで、功利主義の人は人間の利益が動物の苦痛を上回ればそれは正当だと主張します。 これに動物倫理の支持者はたとえ誰かの利益になるとしても他社の存在意義を消す行為は不当であると指摘します。みなさんは、直感的に後者の意見が正しいと考えた方が多いと思います。確かに、現代の考え方では後者が尊重されていますが動物 たちの現状はどうでしょうか?普段目にしないところで苦しんでいる動物たちがたくさんいます。

     これは一例ですが、これだけでも考えるところがたくさんあるかと思います。こんような要素が無限に重なり合っているのが動物倫理学です。またどのような立場にしても、「個々を主体とて考える」「判断に一貫性を持たせる」ということが大事なのは 共通しています。

    例① 肉食

     生き物である以上、肉を食べずには生きていけません。しかし、肉を食べるには動物を殺すという過程が必要です。家畜の苦痛を少しでも減らすため、 アニマルウェルヘアという制度があります。ウェルヘアとは英語で福祉という意味で、畜産で全ての動物が 高い満足度で育てられるように農林水産省も目標を掲げています。

     例えば、飼育や輸送する環境でできるだけストレスを抱えないように工夫したり、可能な限り苦しまずに殺したりしています。これは、飼育し、殺し、食べる私たちにとって最低限やらなければならない義務だと思います。

     しかし、実は日本は欧米と比べてアニマルウェルヘアが進んでいません。これはそもそも知っている人が少ないことが原因だと思います。皆さんも今一度考えてみましょう。

    例② 駆除

     人間に害を与える動物の駆除は日本順で行われていて、連日ニュースになっています。しかし、これははたして正当でしょうか。

     確かに、外来種など動物の中には生態系を壊したり産業に被害を及ぼしたりするものがいるかもしれません。 しかし、その動物自身はただ生きているだけです。意識でやる人間の犯罪とは違うのです。一方で、外来種がきたり、農村に来るようになったのは人間の責任であるから償うべきだという人もいます。

     なにが正しいかなんてわかりませんが、必ずしも駆除が必要だと考えるのはよくないです。例えば、農業をする場所を変えたりするなど他の対策をすることも可能です。しかし、現実ではすぐに駆除されるのが現状です。

    実際の人々の現状の価値観

     実際、世の中にはこのようは考えていない人がたくさんいます。 ここでは、実際に大衆が持っている価値観について触れていきます。

     人々は簡単に「生き物の命を大切に」と口にしますが、本当に心からおもっているのでしょうか?犬猫を中心とした小さい世界の中での恣意的な意見なのではないでしょうか。 実際に東京都市大学枝廣研究室が行った「AWに関する意識と取り組みについて」アンケート(2016年)では、9割の人がアニマルウェルヘアを知りませんでした。肉を食べるのは不可欠ですがその過程をよく考えてみたことはあるでしょうか? おそらく大半の人がないです。むしろ、家畜は人間が食べるためだけに生まれたのだという理解がされているといっても過言ではありません。

     口先では動物を大事にといいますが実際は目の前のものばかり見て、自分に関係のあるペットなどだけに情を持っているこの姿は動物倫理学の考えとはかけ離れています 。結局、完全に動物を人間と対等に考えるのは難しいのかもしれません。また、お分かりの通り倫理に 正解はありません。しかし、少しでも考えてみることは大切です。今一度みなさんも立ち止まって考えてみてはいかがでしょうか。



    答え アニマルウェルフェア



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