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 写真なのに時間を扱うこの技法
 
 
 静と動とは、メインとなる被写体のみ止まっていて、被写体以外は動いている、という写真のことです。この手法を使うと、メインの被写体の時間だけが止まっているように見え、肉眼で見る世界とは違う不思議な世界観を出すことが出来ます。
 
 静と動の撮り方は、シャッタースピードを遅くし、F値を上げて撮るだけです。そのときに、手ブレしてしまう恐れがあるので、可能ならば三脚を使うといいです。何回も撮影しながら好みのぶれになるシャッタースピードを見つけましょう。
 
 止まっている被写体はできるだけ動かな方がいいです。建物なら簡単ですが、人や動物など予測できない動きをするものには気を付けてください。動いている被写体はブレが大きいほうがごちゃごちゃせずにすっきりとした印象を受けます。また、動いている被写体が流れている方が、より、止まっている被写体がぽつんとした感じになり、寂しさが増します。その部分は自分の思いに合わせて変えながら撮りましょう。
 
 ホワイトバランスは伝えたいことによって変わってきますが、メインの被写体が止まっている場合は、寂しさを感じることが多いので、自然な光か、場合によっては青っぽい色でもいいと思います。 メインが止まって周りが流れているというところでは流し撮りと似ているような気もしますが、流し撮りはメインとなる被写体の速さを表すための技法で、静と動は、メインとなる被写体がもっている独特な雰囲気を表す技法なので、写真を見た時に感じる印象がまったく変わってきます。自分の思いにあった技法を選びましょう。
 
 参考程度にですが、最初に説明した撮り方とは逆の撮影方法もあります。メインの被写体をわざとぶれさせ、背景が止まっているように撮影すると、被写体に動きがでます。この方法はメインの被写体の寂しさなどの感情を伝えるというよりは速さなどのスピードを伝える目的の方が強いかもしれません。
 
               
   
     
   
       
   
   
   
   
   
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