そもそも
GM作物とは何なのか、という疑問があると思います。
GM作物とは言い換えれば、
遺伝子組み換え作物のことで、
遺伝子組み換え技術を用いたことで人為的に操作・改良された作物のことです。
英語では「
GOM:Genetically Modified Organisms(遺伝的に改変した生物)」といいます。
例)病気や害虫に対して抵抗性を持たせる作物
除草剤に対する抵抗力を持たせて手間が省けるようにする作物
など、様々です。
そして、
GM作物を用いて作られた食品のことを
GM食品(=
遺伝子組み換え食品)といいます。
しかし、
GM食品の範囲はとても幅広く、GM作物そのものだけでなく、
GM作物を利用して作られた加工食品(納豆など)や醤油など、もとの作物の原形をとどめない食品も含まれます。
GM作物で食糧問題解決!?
現在の世界の人口は約63億人といわれていますが、毎年約9000万人ずつ増えています。
そのため、このペースで人口が増えていくとすれば、
2050年には約90億人に達すると考えられます。
しかし、
1980年以降約20億トンから穀物の総生産量がほとんど増えていません。
1人の人間が1年間健康で生活するには、約250sの穀物が必要とされているので、
地球が養える人口は80億人が限度だと思われます。
ということは、
今から数十年後には食糧不足に見舞われるのではないか、と予測されます。
食糧増産を実行するためには、寒冷地や砂漠などのように厳しい環境でも生育できうる作物や、
害虫・雑草による被害を最小限にとどめる技術が必要となります。
そこで、
GM作物という、遺伝子組み換え技術を用いる効率よく新しい品種を作る研究が始まったのです。
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