遺伝子操作とは、病気の治療にも利用されています。
そのことを、
遺伝子治療といいます。
よく知られた遺伝病には“癌(がん)”や生活習慣病などといった、
遺伝子におきた変化が原因、または原因の一部となっているものがあります。
このような、
遺伝子におきた変化を直すことができれば、遺伝子治療となります。
遺伝子におきた変化を直すためには、
相同組換えという方法を使い、
異常な遺伝子と、外から入れる正常な遺伝子を入れ替えればよいのです。
このような治療のことを「
理想的な遺伝子治療」といいます。
「理想的な遺伝子治療」以外にも、「
現実的な遺伝子治療」というものもあります。
「現実的な遺伝子治療」と「理想的な遺伝子治療」の違いは、
異常ない電子に手をくわえるか、くわえないか、というところにあります。
先ほど説明した「理想的な遺伝子治療」では、以上のある遺伝子と正常な遺伝子を入れ替えれますが、
「現実的な遺伝子治療」では、異常な遺伝子には手をつけず、正常な機能を持つ遺伝子を、
患者の染色体に取り込ませるなどという方法を使います。
ADN欠損症の遺伝子治療の方法
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@ 免疫不全症のアデノシンデアミナーゼ(ADA) 欠損症の患者から採血し、リンパ球を取り出す | A 正常なヒトの細胞から、ADA遺伝子を取り出す |
Bベクターとなるウイルスに組み込む | C @のリンパ球に子のウイルスを感染させる |
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D Cのリンパ球を培養して増やす | E 患者の血管に戻す |
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