「問い」から始まる学び
STEAM教育では、学びのスタートは子ども自身の「なぜ?」「どうして?」という疑問や興味です。これまでの学びでは、先生が「今日の目標」を決め、生徒はその内容に合わせて知識を覚えることが中心でした。しかし、今の社会の問題は複雑で、ひとつの正解が決まっていないことが多くあります。
だからこそ、「自分で問いを立てる力」こそが学びの出発点として重要なのです。問いを立てることは、単なる学習の入口ではなく、未来社会を生き抜くための基盤となります。
問いの具体例
私たちはふと、「どうして氷は滑るんだろう」「どうして飛行機は空を飛べるんだろう」「どうして橋は折れずに支えられるんだろう」といった疑問を思い浮かべることがあります。子どもの頃は、こうした“なんで?”が今よりもっとたくさんあったはずです。
このような日常の素朴な疑問こそが、子どもたちの探求心を引き出す大切な出発点です。問いをきっかけにすることで、自分で調べたり、試したり、考えたり、工夫したりする学びが自然に生まれます。また、問いを立てる過程そのものが「課題を見つける力」を育て、STEAM教育の本質である分野横断的な課題解決力や創造力につながっていきます。
従来の学びが「与えられた問題を解く」ことを中心としていたのに対し、STEAM教育は「自分で問いを立てること」から学びが始まります。これによって、子どもたちは知識を受け取るだけの存在ではなく、自分で学びをつくり出す主体的な学習者へと成長していきます。そして、この“問いから始まる学び”こそが、AI時代やグローバル社会で人間が持つ創造力や協働力を最大限に発揮するための原動力になるのです。