問いを作るための技法の解説ページ

問いを作るための技法

STEAM教育では、まず「自分で問いを立てること」が出発点になります。しかし、いきなり「問いをつくって」と言われても難しいため、ここでは現場で使える4つの技法を紹介します。

技法1:違和感から始める

問いは、身のまわりの小さな違和感から生まれます。「なんでここだけ濡れてるんだろう」「どうしてこのメニューだけ残るんだろう」「なんで風車は回るんだろう」といった、観察 → 違和感 → 原因を考える → 問いの設定という流れで、深い問いが自然に生まれます。

STEAM教育における問いづくりの技法を説明する図。観察→違和感→原因を考える→問いの設定という4ステップの流れが示されており、違和感を出発点に深い問いを生み出す方法。

技法2:5W1Hで問いを可視化する

問いをつくるときは、5W1Hを使うと整理しやすくなります。「何が(What)」「なぜ(Why)」「誰が(Who)」「どこで(Where)」「いつ(When)」「どうやって(How)」という6つの視点を使うことで、漠然とした疑問が具体的な問いへと変化します。
 例えば「給食が残ってしまう」という気づきに対して、何が残るのか、なぜ残るのか、誰が困っているのか、どこで起きているのか、いつ多いのか、どう改善できるのかと視点を広げることで、問題の背景や構造が見えてきます。こうして多角的に考えることで、「どんな給食メニューが残りやすいんだろう?」といった、探究につながる深い問いが自然に生まれます。

問いづくりの技法として5W1Hを紹介する図。『What(何が)』『Why(なぜ)』『Who(誰が)』『Where(どこで)』『When(いつ)』『How(どうやって)』の6つの問いが黄色の六角形で並び、中央に大きな疑問符が配置されている。問いを整理・可視化する手法。

技法3:KJ法でアイデアをグループ化

KJ法は、多様な意見や情報をカードに書き出し、分類・統合しながら本質を見つけていく思考整理の手法です。複雑なテーマでも、関係性を可視化することで新たな発見や深い理解につながります。KJ法を使うことでバラバラな気づきや情報をカード化して整理することで、問いの背景や本質が自然に浮かび上がる点が優れています。多様な視点を統合できるため、個人では思いつかない深い問いを生み出しやすくなります。さらに、問いが「みんなで作ったもの」になることで、学習への主体性と納得感が高まります。

KJ法の流れ図

技法4:逆算思考:ゴールから考える

ゴールを先に決めて、そこから逆算して問いをつくる方法です。

  • 例:「強い橋を作りたい」
  • → どうすれば強くなる?
  • → 三角構造? アーチ? 柱の追加?
  • →「どの構造が最も強度を高めるのか?」という問いが生まれる

逆算思考は、目的 → 必要な条件 → 問い という流れで考えるため、問いが具体化しやすくなります。

まとめ

違和感から始める・5W1Hで整理する・KJ法で本質を見つける・逆算思考で具体化するなどから、子どもたちは「自分で問いを立てる力」を自然に身につけていきます。