家庭でできるSTEAM教育
料理 × Science × Math
料理は、私たちの日常に欠かせないものであり、STEAM教育にとって、とても良い題材です。食材を加熱したり冷やしたりすると、色や形が変わるなどの「化学変化」が起こり、科学のしくみを実際に体験しながら学ぶことができます。また、材料の分量を量ったり、火加減や加熱時間を調整したりする場面では、数学の知識が自然と必要になります。さらに、盛り付けの色や形を工夫することは芸術の学びにもつながり、創造力を育ててくれます。料理は、科学・数学・芸術がひとつにまとまった、身近で楽しいSTEAM教育活動なのです。
【料理に潜むSTEAM教育要素】
料理の中には、実はたくさんのSTEAM教育要素が隠れています。 次の図では、料理をSTEAM教育の5つの視点で整理しています。
【活動例】
料理の場面を使うと、STEAM教育の学びをとても身近に体験できます。例えば次のような活動があります。
- ・ケーキ作りで、材料の分量や焼き時間を変えてふくらみ方を観察する。
- ・卵焼きの火加減や焼き時間を調整し、食感や色の違いを比べる。
- ・パンケーキの厚さを測ってデータにし、グラフにまとめる。
- ・お弁当を色や形のバランスを考えて、美しく盛り付ける。
これらの活動を通して、分量や時間の調整 → 変化の観察 → 比較 → データ化 → デザインという流れを自然に体験でき、科学・数学・芸術の学びが実践できます。
工作・DIY × Engineering
工作やDIYという言葉は少し聞きなれないかもしれませんが、身近な材料を使ったものづくりは、STEAM教育にとってとても良い体験になります。たとえば、段ボールやペットボトルを使って何かを作るとき、「どうすれば丈夫になるか」「どんな形なら使いやすいか」などを考えながら工夫します。実際に作ってみて、うまくいかなければ直し、また試すという流れをくり返すことで、自然と“作る → 試す → 改良する”という工程を体験できます。
【活動例】
身近な材料を使うだけでも、子どもたちは十分にSTEAM教育の学びを体験できます。例えば次のような活動があります。
- ・ダンボールで本棚や小物入れなどの家具を作る。
- ・ペットボトルを使って風車を作る
- ・輪ゴムの力で走る輪ゴムカーを作る
どれも家にある材料で手軽に始められるのがポイントで、試行錯誤しながら作ることで「工夫する力」や「問題を解決する力」が自然に育ちます。
観察 × Science
日常のちょっとした出来事に目を向けてみると、「どうしてこうなるんだろう」「何が原因なんだろう」といった小さな“不思議”が見つかります。こうした気づきを記録していくことが、科学的な探究の最初の一歩です。観察を続けることで、ものごとの変化や法則に気づく力が育ち、身のまわりの世界をより深く理解できるようになります。
【活動例】
身のまわりの自然をよく見ることも、STEAM教育の学びにつながります。例えば次のような観察があります。
- ・植物の成長を記録する
- ・天気や気温の変化を調べる
- ・池や川にいる生き物を観察する
こうした身近な観察を通して、生活の中にある「なんでだろう?」という不思議を見つけることが、STEAM教育の基本になります。
デジタル遊び × Technology
デジタルツールを使った遊びは、楽しみながら未来につながる力を育てられる活動です。プログラミングやロボット操作では、自分の考えを形にしていく過程で、論理的に考える力や試行錯誤する姿勢が自然と身につきます。また、思い通りに動かすためには工夫やアイデアが必要になるため、創造力と技術力の両方を伸ばすことができます。こうした体験は、遊びながら学べるだけでなく、将来の学習や仕事にも役立つ力へとつながっていきます。
【活動例】
デジタルツールを使った活動も、子どもたちの創造力や探究心を育てる大切な学びになります。例えば次のような取り組みがあります。
- ・Scratchなどのプログラミングアプリで作品づくりをする
- ・ドローンや小型ロボットを操作して動きを試す
- ・写真撮影を使って、光の当たり方や影の変化を実験する
デジタルツールを使った遊びは、楽しみながら「考える力」や「工夫する力」を伸ばせるのが魅力です。
まとめ
家庭でのSTEAM遊びの魅力は、特別な準備をしなくても、日常の中で自然に学べるところにあります。料理や工作、観察、デジタル遊びなど、身近な活動を通して、子どもたちは好奇心を育てながら、科学的に考える力や創造力を楽しく身につけていきます。