八幡メンタルクリニックの 大川原 浩 院長先生にインタビュー
市川市にあります八幡メンタルクリニックの大川原浩院長先生に取材させていただきました。
お忙しい中、貴重な時間を使って丁寧にお話をしてくださり本当にありがとうございました。
1.なぜ「精神科」の道を選ばれたのですか まず、すべての科の勉強をして医者になってからどの道に進むか決めます。すぐに決める人もいれば悩む人もいます。 |
2.一人で悩みやすい人はどんな人に多いですか そうですね、悩むこと自体は悪いことではないですし、むしろ悩んだ方がいいくらいです。
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3.現代人が抱えやすい、ストレスの原因となるものはなんですか
なんといっても人間関係です。人間関係以外だと、騒音や光といった環境的原因だったり、学生だと勉強や部活ということもあるのですが圧倒的に多いのが人間関係です。 職場でのパワハラ的な扱いや予期せぬ言動、態度などからストレスを受けたり傷つく人が多いです。
4.どのような診察を行っているのですか 最初に来られて、まずはその人の一番困っていることを聞きます。また、その状態にいたるまでの経過を聞きます。
一番に話をよく聞きます。これはどの科でも言えることです。 |
5.患者様と話すときにどのようなことに気を付けていますか
まずは「あなたの話を聞きたいんですよ」という意思表示をすることです。
ただ単純に聞かずポイントポイントで目を見たりうなずいたり相槌を入れてとにかく相手にしっかり聞いていることが伝わるようにしています。
また、診察時間は限られていますのでなるべく遮らないように話をまとめていくということにも気をつかっています。
6.コロナ禍になって外来の患者さんに変化を感じましたか
コロナによって社会人の多くがテレワーク、在宅勤務になったことで通勤の手間が無くなったり家でリラックスできるということは良い面です。
悪い面として、仕事のメリハリ無くなってしまった人が多く、また、オンラインだと相手の表情や言っていることがわからなかったりして不安になるという人もいっぱいいます。
そして、おもしろいことに、外出自粛になることで元々引きこもりで社会に出れなかった人が安心としたということが結構ありました。
あとは、コロナを患った後遺症として鬱や持続する倦怠感、疲労感、認知力の低下や判断力の低下などが残っている人も多いです。
7.患者様の年齢層で一番多いのはどのくらいの人ですか 20代から50代が多いです。ざっと直近10日間を見てみましたが、20~39、40~59がそれぞれ4割なので、ほとんどがこの年代です。働き盛りの世代ですね。
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8.どのような時に仕事のやりがいを感じますか
やっぱり一番やってて嬉しいのは患者様への治療がうまくいったときですね。治療は薬物療法が主流です。自分が見立てて処方したお薬が効いた時は嬉しいです。
また、すべて薬でうまくいくわけでもなく心理療法をすることもあります。心理療法にもただ話すだけでなくトラウマを治したりマインドフルネスなど様々なバリエーションがあって、そのような技術を習得し、使い、治療します。
それが成功した時も、やはり嬉しいですね。やってて良かったなと感じます。
インタビューをさせていただいて・・・
今回は年末の大切な時間の中、精神科のスペシャリストとお話させてもらえて、とてもためになりました。貴重なお時間本当にありがとうございます。
自分たちでインターネットで調べるのとはまた違う、現場で働いている人だから分かる考え、感情などが凄く伝わってきました。
また、リモートで自分が話を進行する機会が今まであまりなく、とても緊張してしまいましたが、質問に対してとても多くの情報を話してくださり本当に安心しました。
画像はこちらのホームページからの引用で、直接許可をいただきました。
八幡メンタルクリニックHP