摂食障害
摂食障害とは
摂食障害とは、精神的問題から食行動に問題の生じるもの全般のことを指します。食事の量が減ったり食べ方が変わるといった物理的症状の他、体重や体形を気にして起こる内面的症状などがあります。
摂食障害は簡単に二種類に分けることができます。また、最近では精神病でない単純な機能低下などの病気と区別するため、中枢性摂食異常症と呼ばれることがあります。
摂食障害は精神疾患の中でも自殺率が高く、自傷行為やうつ病を引き起こす場合もあります。
拒食症
拒食症とは、その名の通り食事の量が減ることを言います。神経性やせ症とも呼ばれます。客観的に見て瘦せているのにこれ以上痩せたいという願望や肥満への過度な恐怖が原因でダイエットや食事制限、さらには自身で嘔吐を誘発したり下剤を服用するといった症状があります。
拒食症は、初期症状から末期症状までの差が激しく、患者の7%が死亡しており精神疾患の中で最も死亡率が高いです。また、47%が全回復、10%が部分回復、36%が悪化しています。患者は9割が女性で、中でも10代に多いです。
過食症
過食症とは、拒食症と逆に、自己制御ができないほど食事をしてしまうことを言います。自分でコントロールできないことと、短期的に起きて急激に太るということが大きな特徴です。
また、むちゃ食いに対しての罪悪感や痩せないことへの自己嫌悪なども過食症に含まれます。患者の年齢層は20代が多いですが、若いうちに発症しそのまま中高年になってしまうというケースが多いです。
拒食症と比べて体重の増減が過度でないため、気づきにくいです。
摂食障害かな?と思ったら
摂食障害と最初に聞くと、痩せたいと思い過ぎちゃう若い女性をイメージする方も多いと思います。ですが、摂食障害は誰でも簡単になりえる病気です。また、様々なケースがあるので分かりにくい病気です。何か自分の食事に対して不安を感じていたり、食生活から普段の生活に支障をきたしたりしていたら、医学的な診断を受けてみてください。そして周りの人の食事に明らかな異常があったら教えてあげましょう。また周りの人が自分の食生活で困っているのを知った場合も検査を受けましょう。