適応障害
適応障害とは
適応障害とは、自分の置かれている環境に適応できず、それが原因で起こるストレスによって心身に様々な症状が生じ、生活に支障が出てしまう病気のことをいいます。アメリカの精神医学会のDSM-IV-TRによると有病率は2~8%と言われています。
例え環境の変化が小さなものであっても、その人の性質に一致しなければ強いストレスが生じ、適応障害を発症してしまう場合も少なくありません。
職場や家庭での様々な変化に適応しようと努力するけどうまくいかない時、そのギャップがストレスとなります。そのようなストレスが悪化したり、続いてしまうとうつ病などにも発展していく可能性があります。
症状とうつ病との違い
適応障害の症状には身体的なものと精神的なものの二種類があります。
まず身体的症状として、
・不眠
・食欲不振
・めまい
・動悸
・吐き気
・頭痛
・肩こり
・腰痛
・倦怠感
・疲労感
そして、精神的症状には次のようなものがあります。
・抑うつ
・不安感
・憂鬱
・喪失感
・絶望感
・意欲減退
・緊張
・焦り
・感情の起伏が激しくなる
・神経過敏
このように、適応障害の症状は非常にうつ病と似ている部分が多いです。
適応障害とうつ病の決定的な違いは、その原因にあります。うつ病は、直接的な原因がよくわからない状態で発症することが多く、脳に異常がある状態ですが、適応障害は大きなストレスがはっきりとあり、それが原因となって症状にでます。
適応障害かな?と思ったら
適応障害を治すためにはストレスの原因を根本から解決するかその環境に慣れるしかありません。前者は周りの人にも相談し可能な限り環境を変えてもらう必要があります。後者では、カウンセリングなどを力としつつも自己で適応力をあげる必要があります。 自分の適応障害についてよく理解するため疑いがあったらまずは診療所などで詳しい検査を受けましょう。