私たちは、若者投票率や政治的関心度が減少している現状を知り、このサイトを作り始めました。
政治家の方にもぜひ、お話を伺いたいと思い、私たちの学校の先輩である千葉県県議会議員の野田宏規様にインタビューを行わせていただきました!
野田さんは、校則と児童生徒指導を考える地方議員連盟の会長や子供の事故予防地方議員連盟役員を務めており、
幅広い世代に対する政策はもちろんのこと、校則改革や保育の課題解決など、日々様々なことに取り組んでいらっしゃいます。
ホームページを拝見させていただいたところ、保育の課題解決、校則改革といった様々な取り組みを行っていらっしゃることを知りました。
そういった若い世代に寄り添った政策を始めたきっかけを教えてください。
若い世代に寄り添った政策をやっている、という意識で取り組んでいるのではなく、自分自身が若いということがこのような政策につながったと思います。
考え方や認識は世代によって違うので、「30代だとこう思うんだ」ということを発信するために私がいると思っています。
例えば、保育の場合、少し前までは幼稚園の数が多かったのですが、最近では保育園の数が増え、幼稚園の数を抜いています。
しかし、世代によっては、自身の経験から保育園の必要性に対する認識が薄れてしまっている方もいらっしゃいます。
そのとき、今と昔の認識の違いを、若い世代である自分が伝えることで、自然と自分の世代寄りの考え方になり、
また、年齢層の高い政治家の中で、若者である自分の機能が強くなっているように思います。
野田さんの取り組みが、今後、私たち若者の暮らしにどのような良い影響をもたらすと思いますか?
社会の構造がより「今」の若者向けに変わると思います。
私が取り組んでいるのは、もちろん未来の若者のためにもしたいですが、それよりも「今」の若者のためにあります。
将来的には、私自身も年齢が上がり、そして今の若者も年齢が上がります。
その時、もちろん私自身もその時代の若者に目を向けていきますが、今の若者が政治家になり、その時代の若者の考え方に近い政策を行うことが大切だと思っています。
そこで、「今」の若者の考えに近い社会の構築をするのが私の仕事だと思っています。
政治家の立場として、若者の投票率減少についてどう思いますか?
若者の投票率が減少していることに対して感じることが2点あります。
1点目として、若者の投票率が減少していることは、ある意味、良いことだと感じます。
若者の投票率が下がっているということは、つまり、「困っていない」ということにつながると思います。
今は、戦争や公害問題などがあった昔のように死と隣り合わせではありません。
成熟した社会である今を生きる若者は、政治をやる必要性がないので、良い社会が投票率の低下につながっているのではないかと考えられます。
2点目に、個人的な意見としては投票率が上がってほしいです。
今の制度・機能・現状では、若者の皆さんの思いが政治に反映できず、今も、そしてこれからも、誤った選択の連続になってしまいます。
政治家側も、若者たちのことを考えようとはしていますが、その方向性がずれてしまうため、修正する必要があります。
しかし、修正することは、1人でできることではないので、皆さんが投票に行く・政治家になる・デモをするなど、何らかの形で政治に関わっていただきたいです。
なので、若者の皆さんにとっての当たり前を実現する為にもぜひ、投票に行ってほしいです。
今は、若者に投票に行ってほしいですが、将来的に若者の投票率が上がり、他の世代の投票率が下がった場合には、
同様に、その世代に投票や立候補を呼びかける必要があると思います。そういったバランスも重要だと思います。
ご自身が選挙活動をする際に、若者の投票率を意識した活動は何かされていますか?
若者を意識した取り組みは特にしていません。
理由としては、私が行っている政策は、偶然的に自分の考えや言いたいことが若者寄りであるので、対象が若者だけではないからです。
私は、SNSを用いて発信を行っているので、若者向けの活動も含んでいますが、若者だけを意識しているのではなく、幅広い世代に向けて取り組んでいます。
先日、私たちの学校でも講演を行ってくださった、野田さんからみて、有権者になる前の中高生に取り組んでほしいことはありますか?
中高生には政治を身近に感じてほしいです。
そのために取り組んでほしいこととしては、新聞や本読むこと、そして、友達とも政治の話をすることです。
政治の話はしてはいけない、といったイメージが多くの人にあり、政治の話をすることへの面白さに気づくことができません。
ですが、実は、政治の話はとても楽しいものです。
私自身も、様々な政党の方とお話しさせていただきますが、お話を聞き、それぞれの党ごとの考え・政策はとても勉強になります。
1つの政治的なテーマから、哲学的なところまでどんどん話を広げていくことができ、深掘りして考え深い答えを導き出せるのは、とても楽しいです。
そのような取り組みをしてくだされば、必然的に政治が隣にあること、そして面白さに気づくことができると思います。
選挙全般について若者に対してこれだけは伝えたいと思うものはありますか?
政治の根底は隣にあり、生活そのものが政治とも言えるので、もっと気軽に政治のことを考えてほしいです。
社会のことを考えると自分自身の思いとずれが生じてしまいます。
自分自身の困りごとも感情も意見も、全て政治の範疇で話せることですので、ぜひ、伝えていただきたいです。
インタビューにご協力いただき、ありがとうございました!
今回、野田さんにインタビューさせていただき、様々なことを学びました。
始めには、野田さんの校則改革や保育の課題解決といった政策に関する質問をさせていただき、
政治の世界の中でお若い野田さんだからこそ、幅広い世代に対する政策はもちろんのこと、
より今の若者の認識に近い考えを発信でき、野田さんのような役割が本当に重要であることに改めて気がつきました。
そして、私たち若者が、これからもっと政治に関わり、考えを伝えていかなければいけないことにも気づくことができました。
また、若者の投票率が減少していることに関しては、私たちは悪いことだ、改善しよう、としか思っていなかったのですが、
見方を変えれば、社会が安定していて若者が今に満足していることを表しているということを教えていただき、とても勉強になりました。
今は、政治の話はどこかタブーなところがあり、避けてしまいがちですが、実際は、政治は私たちの身近にあるもので、
もっと気軽に考え、友達とも政治の話をしてほしい、というお言葉にはとても感銘を受けました。
政治の専門家であられる方にお話を聞かせていただいたことによって、私自身とても勉強になりましたし、政治の奥深さ、面白さを知ることができ、
とても良い経験となりました。
最後になりますが、インタビューにご協力くださった、野田宏規様に心から感謝申し上げます。