選挙権の歴史

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  スウェーデンでは二院制が誕生しました。下院の選挙権は所有している財産によって等級分けされていました。
  
  上院の選挙権は年収800クローネ(約11200円)以上の人または一定の農業財産を所有している人に与えられていました。
  そのため下院では農民層の影響力が大きかったのに対し上院では富裕層の影響力が強くなっていました。

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  産業の​発展に​伴い​労働者層が​増えた​ため普通選挙を​求める​声が​大きくなり、​ 自由党や​社会党(共に​スウェーデンの​政党)も​普通選挙実現に​向けて​動いていました。​
  その​結果​24歳以上の​男子普通選挙が​始まりました。
  しかし、​女性や​税金を​払っていたり生活保護を​受けていたりする​人には​選挙権は​与えられませんでした。​
  
  また、​下院では​小選挙区制から​比例代表制での​選挙に​変更されました。
  この​変更は​都市の​労働者などの​新興勢力が​勢力を​伸ばすことを​恐れた​保守派が​ 比例代表制の​導入を​主張したことに​より​行われた​と​言われています。

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  選挙年齢が23歳に引き下げられました。投票の条件は兵役を完了していること、破産宣告を受けていないこと、罰をうけていないこと、生活保護を受けていないことがありました。

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  女性に選挙権が与えられました。

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  兵役を完了していなくても投票ができるようになりました。

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  刑務所や拘置所に収監されている囚人にも投票権が与えられました。
  これは重大な犯罪を犯した罪人は市民からの信頼も失うという規定が削除されたことにより起こりました。

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  市や郡、国会の選挙日が常に9月の第3日曜日に行われることが決まりました。そして初めて期日前投票が可能になりました。

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  選挙年齢が21歳に引き下げられました。

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  生活保護を受けていたり破産宣告を受けていたり罰則を受けていたりする人も選挙で投票できるようになりました。

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  選挙年齢が20歳に引き下げられました。

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  選挙年齢が19歳に引き下げられました。
  
  また、​二院制が​一院制へと​変更されました。
  一院制と​なった​理由と​しては、​上院議員は​地方​選挙に​より​間接的に​選ばれていて、​任期が​8年であった​ことから、​ 国民の​意見が​反映されづらいと​いう​ことに​加えて
  両院で​同じことに​ついて​並行して​審議する​ことが​非効率である​ことなどが​挙げられます。

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  選挙年齢が18歳に引き下げられました。

日本と比較してみて

下の表は日本とスウェーデンの参政権の移り変わりをまとめたものです。
どのような共通点や違いがあるでしょうか？

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（表はメンバーが作成）

わかること

この​表を​見る​日本が​スウェーデンよりも​遅れて普通選挙が​始まったり​女性が​参政権を​得たりしている​ことが​わかります。​
また、​スウェーデンで​男子普通選挙が​始まった​年に​日本では​まだ​制限選挙を​してたことがとても​印象的です。​
日本も​世界水準に​合わせる​ために​選挙年齢を​遅れて2015年に​18歳以上に​引き下げており現在では​スウェーデンと​同じに​なっています。​
このような​歴史的な​背景も​現在の​政治的意欲に​関係しているのかもしれません。

参考文献

・Valmyndigheten​「Valsystemets och rösträttens historia」​ https://www.val.se/om-oss/vart-uppdrag/rostrattens-historia.html
・田中久雄​「【シンポジウムⅡ】民意は​反映されているかー日本の​選挙制度を​再考する​ スウェーデンの​選挙制度に​ついて」 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jalps/56/1/56_157/_pdf/-char/ja
・渡辺博明​「スウェーデンに​おける​代表と​統合の​変容 ―選挙連合政治の​出現と​右翼ポピュリスト政党の​台頭―」​ https://www.jstage.jst.go.jp/article/nenpouseijigaku/66/2/66_2_80/_pdf