プリンター見学
多種多様な3Dプリンターを体感できる、イグアス3Dソリューションセンターにお邪魔し、様々な3Dプリンターを見学しました。
イグアス3Dソリューションセンターは、イグアスが国内一代理店を務める 「XYZ PRINTING社」・「3D Systems社」の3Dプリンターが展示されているショールームです。
両社の多種多様な3Dプリンターが展示されており、その中には、なんと価格が一千万円を超えるものも置かれています!
撮影場所:3Dソリューションセンター
▲イグアス3Dソリューションセンター外観
様々な種類の3Dプリンターについて調べる中で、「実際に企業で活躍するような巨大産業用3Dプリンター試作機や最終製品印刷機として、実際に企業で利用される3Dプリンターのこと。家庭用に比べ印刷精度が良く、値段が一千万円を超えるものもある。を見たい!」と思い、訪問しました。
多種多様な3Dプリンターと、その印刷物を間近で見学し、特徴や仕組みを学びます。
▲施設内の様子
撮影場所:3Dソリューションセンター
当日は、イグアス3Dソリューションセンターの町田さんに、機種の紹介や施設の案内をしていただきました。(訪問日:2022年11月4日)
▲説明を受けるチームメンバー
撮影場所:3Dソリューションセンター
まず最初に、3階会議室にて、イグアス3Dソリューションセンターや、XYZ PRINTING社が販売する3Dプリンターについてのご説明をいただきました。
イグアスは、XYZ PRINTING社と3D Systems社の二つのメーカーの、国内一代理店です。
XYZ PRINTING社は、台湾に本社を置く、3Dプリンターの受託製造を主に行うメーカーです。ベンチャー出身が多い3Dプリンターメーカーですが、XYZ PRINTING社は、大手が3Dプリンターを製造・販売しているという非常に珍しいケースの会社になります。
一方、3D Systems社はもともと、ある技術者の方が一人で立ち上げたアメリカのベンチャー企業です。世界で初めて3Dプリンターを商用化した会社として、知られています。
XYZ PRINTING社は、3Dプリンター「ダウィンチ」シリーズの販売を行っています。「ダウィンチ」シリーズはもともと、個人向けとしてブランディングされた商品でしたが、2017年、産業用3Dプリンター試作機や最終製品試作品やサンプルではなく、実際に消費者に販売される製品のこと。機能性・耐久性が求められる。印刷機として、実際に企業で利用される3Dプリンターのこと。家庭用に比べ印刷精度が良く、値段が一千万円を超えるものもある。としてのラインアップも開始しました。
企業向けの試作品印刷用3Dプリンターとして「PartPro」を、最終製品試作品やサンプルではなく、実際に消費者に販売される製品のこと。機能性・耐久性が求められる。印刷用として「MfgPro」を販売しています。
部品作成や組み立てラインを全て同じグループ内の企業で行っており、外注が少なく、本体価格が安い傾向にあります。
熱溶解積層方式加熱ノズルから押し出される溶けた樹脂を、ステージとノズルの相対位置を変化させることで断面形状を作成し、積層していく方式のこと。は、世の中で最も広く使用されている方式です。しかし産業用となると、緻密で曲面も再現できる光造形方式液体樹脂に光を当て、樹脂を硬化させることで断面形状を作成し、積層していく方式のこと。やインクジェット方式インクジェットヘッドから噴射した樹脂を紫外線で固めながら積層していく方式のこと。・粉末焼結方式平らに敷き詰めた粉末に対して、レーザービームや電子ビームを照射することで、断面形状を溶融・結合させる方式のこと。が多く使われています。
光造形方式液体樹脂に光を当て、樹脂を硬化させることで断面形状を作成し、積層していく方式のこと。は、製品の外観チェックや反応のチェックなど、試作品の製作に使われることが多く、短い開発期間で色々なアイデアを試すことが出来ます。
撮影場所:3Dソリューションセンター
一方、粉末焼結方式平らに敷き詰めた粉末に対して、レーザービームや電子ビームを照射することで、断面形状を溶融・結合させる方式のこと。は、現場で使用する治具部品を加工をする際に使用する補助道具のこと。制作に3Dプリンターを用いる例が増えている。など、最終製品試作品やサンプルではなく、実際に消費者に販売される製品のこと。機能性・耐久性が求められる。の印刷に使用されています。
提供:3Dソリューションセンター
10年前には、かなりのお客様さんが3Dプリンターを使用する用途として、試作品の製作をあげていました。しかしここ数年、おおよそ半分のお客さんが、3Dプリンターを、最終製品試作品やサンプルではなく、実際に消費者に販売される製品のこと。機能性・耐久性が求められる。の印刷に使いたいとおっしゃっています。
撮影場所:3Dソリューションセンター
さらに最近では、3Dプリンターで量産パーツを印刷したいというお客様もいらっしゃいます。
例えば、生産が終了し、なかなか手に入らない、車の修理用の部品も、3Dプリンターさえあれば、必要な分だけ造形して供給することが出来ます。
また、飛行機や航空宇宙などの分野では、「軽さ」が重要です。通常の切削加工造形物を一から積み重ねる3Dプリンターに対し、既にある材料から不要な部分を取り除き造形する加工方法のこと。
では、無垢な物から不要部分を削るため、内部を空洞化することができませんでしたが、3Dプリンターであればそれを簡単に実現できます。
3階には、光造形方式液体樹脂に光を当て、樹脂を硬化させることで断面形状を作成し、積層していく方式のこと。の3Dプリンターの他、プリンターで印刷した多種多様な印刷物が展示されていました。
光造形方式液体樹脂に光を当て、樹脂を硬化させることで断面形状を作成し、積層していく方式のこと。は、液体樹脂液状の樹脂のこと。光造形方式の3Dプリンターでは、紫外線を当てると硬化する液体樹脂(UVレジン)を用いて造形している。に光を当て、樹脂を硬化させることで断面形状を作成し、積層していく方式です。3Dプリンターの各方式の中で最も歴史が古く、表面が滑らかに仕上がるのが特徴です。
提供:3Dソリューションセンター
▲左から「PartPro120 xP,PartPro150 xP」(XYZ PRINTING社製)
▲実際の印刷物
提供:3Dソリューションセンター
※光造形方式液体樹脂に光を当て、樹脂を硬化させることで断面形状を作成し、積層していく方式のこと。の詳細は、以下のページからご覧ください。
下の写真はなんと、粉末焼結方式平らに敷き詰めた粉末に対して、レーザービームや電子ビームを照射することで、断面形状を溶融・結合させる方式のこと。の3Dプリンターで印刷した「プロペラ」です!!!
撮影場所:3Dソリューションセンター
▲天井に吊るされたプロペラ
鳥人間コンテスト用に依頼を受け作成されたもので、30cm四方の各パートを複数枚繋ぎ合わせることで、一枚のプロペラを作成しています。
内部の空洞化ができるという3Dプリンターの特性を上手く活用し、機体の軽量化を図っています。
3Dプリンターで印刷した多種多様な印刷物が展示されていました。
撮影場所:3Dソリューションセンター
▲様々なプリンターで印刷したモデル
2階には、熱溶解積層方式加熱ノズルから押し出される溶けた樹脂を、ステージとノズルの相対位置を変化させることで断面形状を作成し、積層していく方式のこと。・光造形方式液体樹脂に光を当て、樹脂を硬化させることで断面形状を作成し、積層していく方式のこと。・インクジェット方式インクジェットヘッドから噴射した樹脂を紫外線で固めながら積層していく方式のこと。の3Dプリンターが展示されていました。
▲2階の様子
撮影場所:3Dソリューションセンター
熱溶解積層方式加熱ノズルから押し出される溶けた樹脂を、ステージとノズルの相対位置を変化させることで断面形状を作成し、積層していく方式のこと。は、加熱ノズルフィラメント(樹脂)を押し出し、ステージに印刷する部品のこと。から押し出される溶けた樹脂を、ステージ3Dプリンターにおいて、造形物が印刷される土台のこと。プラットフォームやテーブルともいう。とノズルフィラメント(樹脂)を押し出し、ステージに印刷する部品のこと。の相対位置を変化させることで断面形状を作成し、積層していく方式です。コストパフォーマンスに優れていることから家庭用3Dプリンター個人での購入を前提とした3Dプリンターのこと。産業用に比べ印刷精度は劣るが、値段が安く、5万円を切るものもある。では主流です。
撮影場所:3Dソリューションセンター
▲左から「ダヴィンチSuper,PartPro300 xT,PartPro200 xTCS」(XYZ PRINTING社製)
撮影場所:3Dソリューションセンター
▲実際の印刷物
※熱溶解積層方式加熱ノズルから押し出される溶けた樹脂を、ステージとノズルの相対位置を変化させることで断面形状を作成し、積層していく方式のこと。の詳細は、以下のページからご覧ください。
光造形方式液体樹脂に光を当て、樹脂を硬化させることで断面形状を作成し、積層していく方式のこと。は、液体樹脂液状の樹脂のこと。光造形方式の3Dプリンターでは、紫外線を当てると硬化する液体樹脂(UVレジン)を用いて造形している。に光を当て、樹脂を硬化させることで断面形状を作成し、積層していく方式です。3Dプリンターの各方式の中で最も歴史が古く、表面が滑らかに仕上がるのが特徴です。
撮影場所:3Dソリューションセンター
▲「Figure 4 Standalone」(3D Systems社製)
提供:3Dソリューションセンター
▲実際の印刷物
※光造形方式液体樹脂に光を当て、樹脂を硬化させることで断面形状を作成し、積層していく方式のこと。の詳細は、以下のページからご覧ください。
インクジェット方式インクジェットヘッドから噴射した樹脂を紫外線で固めながら積層していく方式のこと。は、インクジェットヘッドインクジェットプリンターにおいて、インクが噴射される可動式の装置のこと。から噴射した樹脂を紫外線で固めながら積層していく方式です。積層ピッチ3Dプリンターで積層する際の、各層"一"断面の厚さのこと。この値が小さいほど、プリンターの精度が高く、なめらかな立体を印刷できる。が薄いため、非常に繊細な造形物が印刷できます。
提供:3Dソリューションセンター
▲「ProJet MJP 2500Plus」(3D Systems社製)
提供:3Dソリューションセンター
▲実際の印刷物
※インクジェット方式インクジェットヘッドから噴射した樹脂を紫外線で固めながら積層していく方式のこと。の詳細は、以下のページからご覧ください。
1階には、粉末焼結方式平らに敷き詰めた粉末に対して、レーザービームや電子ビームを照射することで、断面形状を溶融・結合させる方式のこと。・粉末固着方式インクジェット方式に分類されることもあり、敷き詰められた粉末材料の上にヘッドから接着剤(バインダー)を吐出し、固めていく方式のこと。(Binder Jetting粉末固着方式の別名。インクジェット方式に分類されることもあり、敷き詰められた粉末材料の上にヘッドから接着剤(バインダー)を吐出し、固めていく方式のこと。)の3Dプリンターが展示されていました。
提供:3Dソリューションセンター
▲1階の様子
粉末焼結方式平らに敷き詰めた粉末に対して、レーザービームや電子ビームを照射することで、断面形状を溶融・結合させる方式のこと。は、平らに敷き詰めた粉末に対して、レーザービームや電子ビームを照射することで、断面形状を溶融・結合させる方式です。材料はナイロン石油を原料とした合成繊維の一種。耐久性・耐熱性に優れ、主に粉末焼結方式の印刷素材として用いられる。ナイロン6・ナイロン11・ナイロン12など、様々な種類がある。を用いるのが一般的ですが、機種によっては金属なども取り扱うことが可能です。
提供:3Dソリューションセンター
▲「MfgPro230 xS」(XYZ PRINTING社製)
撮影場所:3Dソリューションセンター
▲実際の印刷物
※粉末焼結方式平らに敷き詰めた粉末に対して、レーザービームや電子ビームを照射することで、断面形状を溶融・結合させる方式のこと。の詳細は、以下のページからご覧ください。
粉末固着方式インクジェット方式に分類されることもあり、敷き詰められた粉末材料の上にヘッドから接着剤(バインダー)を吐出し、固めていく方式のこと。は、インクジェット方式インクジェットヘッドから噴射した樹脂を紫外線で固めながら積層していく方式のこと。に分類されることもあり、敷き詰められた粉末材料の上にヘッドから接着剤バインダー、または、結合剤とも言う。粉末固着方式では、層状の粉末にこの接着剤を印刷していくことで、粉末を結合(硬化)して断面を形成する。(バインダー)を吐出し、固めていく方式です。着色した接着剤バインダー、または、結合剤とも言う。粉末固着方式では、層状の粉末にこの接着剤を印刷していくことで、粉末を結合(硬化)して断面を形成する。を使うことで、フルカラー造形も可能です。
提供:3Dソリューションセンター
▲「ProJet 660Pro」(3D Systems社製)
提供:3Dソリューションセンター
▲「PartPro350 xBC」(XYZ PRINTING社製)
撮影場所:3Dソリューションセンター
▲実際の印刷物
※粉末固着方式インクジェット方式に分類されることもあり、敷き詰められた粉末材料の上にヘッドから接着剤(バインダー)を吐出し、固めていく方式のこと。の詳細は、以下のページからご覧ください。
他にも、粉末を扱うための様々な設備が設置されていました。
撮影場所:3Dソリューションセンター
▲粉末除去・再利用ユニット粉末焼結方式や粉末固着方式の3Dプリンターにおいて、印刷完了後、付着した余分な粉末を除去&再利用する装置のこと。
撮影場所:3Dソリューションセンター
▲集塵機空気中の塵を集める装置のこと。
提供:3Dソリューションセンター
▲粉末分離装置
提供:3Dソリューションセンター
▲吸引機
提供:3Dソリューションセンター
▲窒素発生装置その名の通り、窒素を発生する装置のこと。粉末焼結方式の3Dプリンターでは、粉塵爆発を避けるため、プリンター内に窒素を充満させる。
イグアス3Dソリューションセンターでは、今まで見たことのない印刷方式の3Dプリンターをたくさん見ることができました。それらの印刷物も多く展示されており、各機種・印刷方式の違いを体感することができました。
イグアス3Dソリューションセンターの皆様、取材を引き受けていただきありがとうございました。
イグアス3Dソリューションセンターで撮影した、3Dプリンターやその印刷物の写真を紹介します。
撮影場所:3Dソリューションセンター
イグアス3Dソリューションセンター外観
撮影場所:3Dソリューションセンター
説明を受けるチームメンバー
提供:3Dソリューションセンター
1階の様子
撮影場所:3Dソリューションセンター
2階の様子
撮影場所:3Dソリューションセンター
「Figure 4 Standalone」(3D Systems社製)
提供:3Dソリューションセンター
「MfgPro230 xS」(XYZ PRINTING社製)
撮影場所:3Dソリューションセンター
粉末焼結方式で印刷された金属器具
提供:3Dソリューションセンター
左から「PartPro120 xP,PartPro150 xP」(XYZ PRINTING社製)
提供:3Dソリューションセンター
光造形方式の印刷物
撮影場所:3Dソリューションセンター
天井に吊るされたプロペラ
撮影場所:3Dソリューションセンター
ガラスケースに入った様々な印刷物
撮影場所:3Dソリューションセンター
左から「ダヴィンチSuper,PartPro300 xT,PartPro200 xTCS」(XYZ PRINTING社製)
撮影場所:3Dソリューションセンター
熱溶解積層方式の印刷物
提供:3Dソリューションセンター
光造形方式の印刷物
提供:3Dソリューションセンター
「ProJet MJP 2500Plus」(3D Systems社製)
提供:3Dソリューションセンター
インクジェット方式の印刷物
撮影場所:3Dソリューションセンター
粉末焼結方式の印刷物
提供:3Dソリューションセンター
「ProJet 660Pro」(3D Systems社製)
提供:3Dソリューションセンター
「PartPro350 xBC」(XYZ PRINTING社製)
撮影場所:3Dソリューションセンター
粉末固着方式の印刷物
撮影場所:3Dソリューションセンター
粉末除去・再利用ユニット
撮影場所:3Dソリューションセンター
集塵機
提供:3Dソリューションセンター
粉末分離装置
提供:3Dソリューションセンター
吸引機
提供:3Dソリューションセンター
窒素発生装置