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DNAと分裂周期

DNAの複製過程を説明する前に、細胞分裂のどの時期にDNAの複製が行われるか、という点について説明していきましょう。

細胞分裂の流れ

まずは簡単に細胞分裂の流れを確認します。

細胞は分裂を繰り返しているといっても、どんなときも分裂を行っているわけではありません。
分裂が起こる「分裂期(有糸分裂期)」と、次の分裂が起こるまでの「間期」を1サイクルとして、分裂期と間期を繰り返しています。
もっと正確に言うのならば、

M期(分裂期)→G1期→S期→G2期→M期(分裂期)

という周期で、細胞の分裂が繰り返されます。分裂周期の間期が「G1期→S期→G2期」の部分です。

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DNAの複製

実際にDNAの複製(合成)が起こるのは、このうちの「S期」です。そのため、S期のことを「合成期」とも呼ぶことがあります。
S期では、染色体の数を2倍へと増殖させる作業をしています。

また、S期の前のG1期は、次の染色体の複製に備え、十分な栄養を備える期間です。
G1期は成長期とも呼ばれ、細胞が徐々に大きくなる様子を顕微鏡で観察することもできます。
G1チェックポイントでは、DNAに損傷がないかどうか、染色体を複製するためのヌクレオチドが十分にあるかどうかを確認されます。
そのために「合成準備期」とも呼ばれています。

G2期の役割は細胞分裂の準備をすることです。S期において細胞では、次の細胞分裂に備えて微小管などを合成します。
それに伴いG2チェックポイントでは、細胞がMS期に入れるかどうかを確認しているのです。

最後に、M期では実際に細胞分裂が起こるのです。

このように細胞分裂の時期とDNA複製の時期は、分裂の周期でタイミングが合うようにうまく調整されていて、役割が対応しているのです。
しかし、これは真核細胞の場合であり、原核生物の体を形作っている原核細胞の場合には、少し違いがあります。原核細胞ではDNAが複製が常に行われています。


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