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分化と発生

動物の卵は受精すると活発な細胞分裂を繰り返し胚となり、細胞数を増やしたのちその動物の形を作っていきます。無論、私たち人間も例外ではありません。
一つの受精卵つまり一つの細胞から私たち人間ができるわけですから受精卵という細胞は分裂を繰り返しながら私たちの内臓や皮膚、骨などに姿を変えていきます。

発生の仕組みと細胞の能力

このように、細胞が分裂を繰り返してはたらきの異なる様々な細胞へ変化することを「分化」と呼びます。

また、どのような細胞にも分化することができ、その一つの細胞から完全な個体を作り出すことができる能力のことを「全能性」と呼びます。
受精卵一つから完全な個体が生まれるので、受精卵は全能性を持っていることになります。

しかし、細胞がいつまでも全能性を持っているわけではありません。
分裂が進むにつれてその細胞が将来何に分化するのか運命が確定していきます。
この細胞の運命のことを「発生運命」といいます。

全能性を持ったまま細胞が好き勝手分化していては内臓や筋肉や骨などがぐちゃぐちゃに混ざった肉のかたまりになってしまいます。
この肉塊のことを「テラトーマ」といいます。

しかし人間の体にはそれを制御する細胞があり、その細胞がそれぞれの細胞の発生運命を決定しています。そのため私たち人間は一定の形の体を形成することができるのです。


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