真核生物のDNAは普段折りたたまれています。
そして必要な時はほどけて情報の読み込みをするのです。
この折りたたむ構造に欠かせないのが「ヒストン」というタンパク質です。
ヒストンには5種類あって、その中の4種類が2個づつ組み合わさることにより、一つの「ヒストン八量体」というものをつくります。
このヒストン八量体にDNAを巻きつけることによってDNAの長さを短くすることができます。
また、多くの情報が詰まっているDNAを必要に応じてほどいたり、凝縮させたりして管理する仕組みも持っています。
このヒストンには尾のような構造があり、「ヒストンテール」と呼ばれます。
ヒストンテールにはメチル基が結合可能な場所が何か所もあり、そこにメチル基が結合すると転写に影響を及ぼします。
例えばある場所では、メチル基が結合した場所にタンパク質が取りつくことによって、ヒストン同士がくっつき、転写が抑制されます。
逆にある場所では、転写を促すタンパク質がメチル基をヒストンテールに結合させ、転写を促進させることもあるといいます。
このように、メチル化に限らずヒストンで起こる現象は転写に大いに影響を与えることがわかります。
どのような規則に従っているのか、というのは少々複雑で、現在研究が行われています。
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