味の素冷凍食品株式会社
このページでは、味の素冷凍食品株式会社(以下、FFA)に取材した内容をもとに、現代の冷凍食品の魅力を紹介しています。
取材日(ご回答いただいた日):2021年10月13日
画像提供:味の素冷凍食品株式会社
こだわり・理念
FFAは、生活者(消費者)の健康で豊かな食生活のために、冷凍食品の3つの基本価値「簡便・時短」「経済性」「フードロス削減」に加えて、味の素グループならではの4つの付加価値「No.1のおいしさ」「楽しさ」「健康・栄養」「環境負荷低減」を実現すべく、製品開発を含め、全社での取り組みを進めているそうです。
画像提供:味の素冷凍食品株式会社
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- No.1のおいしさ
- 日々の食卓で「またあの商品を食べたい」と感じてもらえるような圧倒的なおいしさを目指す。
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- 楽しさ
- 『ギョーザ』がハネもパリッと上手に焼けた時の感動といったように、冷凍食品を調理し、食べることを通じて、「楽しさ」を感じてもらえるような商品の開発や取り組みを進める。
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- 健康・栄養
- 食物アレルギーに配慮した製品、おいしさはそのままで塩分カットした減塩製品、病院や介護施設向けにやわらかさや栄養価に配慮したユニバーサルデザインフード規格の製品、ベジタリアンの方向け製品といった生活者の健康で豊かな食生活をサポートできる製品開発に取り組む。
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- 環境負荷低減
- 持続可能な社会の実現に貢献するために、地球環境と調和した企業活動の継続的改善に努め、「温室効果ガス削減」「プラスチック削減」「フードロス削減」「サステナブル調達」といった取り組みを行う。
FFAは、事業を通じて社会課題の解決に取り組み、社会・地域とともに価値を共創することで経済価値を向上させ、成長につなげてきました。 この一連の取り組みを「ASV(Ajinomoto Group Shared Value)」と呼んでいます。
商品の包装について
FFAでは廃プラスチック問題の対策として様々な取り組みが行われています。
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- トレイ不使用化によるプラスチック削減への取り組み
- 「みんなわいわいギョーザ」や「ギョーザ32個 ecoパウチ」などのトレイを使用しないことで、プラスチック使用量を年間11tも削減しています。
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- パッケージサイズ見直しによる省資源化
- 商品包装を縮小し、さらに袋の厚みを薄くすることで、プラスチック使用量を年間28.2tも削減しています。
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- 製品出荷時のPPバンド使用削減
- PPバンドとは段ボールを結束しているプラスチックバンドのことです。 製品出荷時に2合にしていた製品段ボールを1つの箱にしたことで、PPバンドの使用量を減らし、プラスチック使用量を年間13.6t削減しています。
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- ラップなしで調理できる製品開発
- 製造過程だけでなく、家庭内での調理の際にもごみの量が減るように、ラップなしでも調理可能な商品が開発されています。
食材について
FFAの人気商品といえば「ギョーザ」や「ザ★®」シリーズ、「エビシューマイ」など、たくさんありますが、ここでは「ギョーザ」について紹介します。
単に「ギョーザ」といっても、普通の焼餃子や水餃子だけではありません! アレルギーに配慮した「米粉でつくったギョーザ」、レンジ調理で手軽に食べられる「レンジで焼ギョーザ」、「生姜好きのためのギョーザ」など、様々な商品が展開されています。
そんなギョーザ(「米粉でつくったギョーザ」を除く)の皮に使用される小麦ですが、実はオーストラリアから輸入されています。 では小麦の輸入価格が高騰したり、小麦を入手しづらくなったりした際には、一体どうなってしまうのでしょうか?
小麦粉はギョーザの品質に大きな影響を与える大事な原料です。 産地などを変えると製品の品質が大きく変わってしまうため、オーストラリア産以外の小麦に頼ることも難しいそうです。
日本国内の小麦においても同様です。 そもそも日本は温暖かつ多湿であるので、小麦の生産には向かず、代わりに米作が盛んです。 グラフを見てもわかるとおり、日本国内の米の自給率は97%である一方、小麦の自給率はわずか15%です。
また、日々消費される冷凍食品なので、製品価格への転嫁は出来るだけ生じないように企業努力を続けているそうです。
流通について
FFAでは、製品の保管や配送は味の素グループの会社に委託しています。 冷凍食品は-18度のコールドチェーンが重要なので、温度管理を徹底し生活者に提供するよう管理されています。 また、環境負荷低減の考えから、トラック輸送から鉄道/海上輸送への転換(モーダルシフト)を推進し、さらに地域の配送においても、他の冷凍食品メーカーと共同配送を進めているそうです。
食品ロスへの取り組み
FFAでは、食品ロス削減のために、以下の2つの取り組みが行われています。
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- 製造時のフードロス削減
- 野菜の芯などの過剰除去見直しや、製造時の不良品、規格外品の削減に取り組み、廃棄物の削減が推進されています。 工場で発生する食品残渣などは堆肥化、肥料化することで資源循環に活用されています。 2020年度は国内工場では資源化率、約99%を達成したそうです。
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- 製造後のフードロス削減(賞味期限延長)
- FFA独自の厳しい基準にて、品質・安全性ともに問題ないことを確認しながら賞味期限延長に取り組んでいるそうです。
FFAイメージキャラクター
「あじペン®」
画像提供:味の素冷凍食品株式会社
みなさんに冷凍食品を通じて、「感動」と「喜び」をお届けしたいと考えておりますので、今後もご期待ください。 取材担当者様