エアーブラスト方式

エアーブラスト方式とは

冷気を送り込んで冷凍室内の温度を下げ、冷凍します。 この技術は家庭用冷蔵庫の冷凍室などでも採用されている、最も身近な凍結技術です。

緩慢凍結の問題点

緩慢凍結とは、比較的長い時間をかけて食品を冷凍する手段です。 緩慢凍結型のエアーブラスト方式には、味が落ちる、栄養が減るといった欠点があります。

食品を冷凍すると、食品中の7~8割を占める水分が氷結晶となります。 凍結にかける時間が長いほど、氷結晶が生成される-1~-5℃の範囲の通過に時間がかかります。 この温度の範囲は最大氷結晶生成温度帯と呼ばれ、氷結晶が大きくなります。 また氷結晶は固いため、食品中の細胞膜を傷つけてしまいます。 すると、傷口からうま味成分や栄養分などが細胞の外に出て行きます。 そして食品を解凍する際に、それらの成分が水分とともに流れ出てしまいます。 さらに、食品の食感も悪くなってしまうのです。

それだけではありません。 冷凍後の食品を長時間保管していると、表面から水分が蒸発して食品がパサつく、「冷凍焼け」という現象が起きます。 また空気中の酸素が食品中の脂質を酸化させる、「油焼け」という現象も起きます。

このように、緩慢凍結では食品の質が悪化してしまうのです。

まとめ

エアーブラスト方式は、冷えた空気を送り込んで食品を冷凍する方法で、家庭用冷蔵庫にも採用されている身近な冷凍方式です。 しかし、緩慢凍結型のエアーブラスト方式には、食品の質を悪化させるという欠点があります。