社会の変化と冷凍食品

SDGsとは

みなさんも最近、「SDGs」というワードを耳にする機会が多くなったのではないでしょうか。 冷凍食品とSDGsの関連性を解説する前に、そもそもSDGsとは何なのかを説明します。

SDGsのポスター

(国際連合広報センターより)

2015年9月25~27日、ニューヨーク国連本部で「国連持続可能な開発サミット」が開催されました。 150か国以上の国連加盟国の首脳が参加し、その成果文書として「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」が採択されました。

そのアジェンダにおいて、人間・地球・繁栄のための行動計画として掲げられた目標こそが「持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)」です。 SDGsはミレニアム開発目標(MDGs:Millennium Development Goals)の後継であり、17の目標と169のターゲットで構成されています。

冷凍食品との関連性

17個の目標のうち、冷凍食品が関わる項目は主に4つあります。

2. 飢餓をゼロに

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(国際連合広報センターより)

ターゲットとして、

  • 飢えをなくして誰もが常に安全で栄養のある食料を得られるようにすること
  • 小規模の食料生産者を支えること
  • 災害に強い食料生産の仕組みを構築すること

などが挙げられています。

急速冷凍された食品はおいしさ・栄養ともに維持されており、流通網が発達すれば、世界中に供給することが可能になるでしょう。

3. すべての人に健康と福祉を

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(国際連合広報センターより)

ターゲットとして、

  • 赤ちゃんとお母さんの健康を守ること
  • エイズ、結核、マラリアなどの伝染病をなくすこと
  • 心の健康や福祉を進めること

などが挙げられています。

冷凍食品は栄養が含有されている以上、健康と直結します。 また、冷凍食品を通じて豊かな食生活を送ることで、心の健康を維持することも可能でしょう。

12. つくる責任 つかう責任

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(国際連合広報センターより)

ターゲットとして、

  • 天然資源を持続的に管理して効率よく使えるようにすること
  • 廃棄される食料(1人当たりの量)を半減させること
  • ごみを減らしたり、リユース・リサイクルしたりすること

などが挙げられています。

冷凍食品は長期間の保存が利くので、食品ロスの削減に繋がります。

13. 気候変動に具体的な対策を

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(国際連合広報センターより)

ターゲットとして、

  • 自然災害への体制を強化すること
  • 各国の政策や計画に気候変動への対応を盛り込むこと
  • 気候変動に関する啓発をよりよくすること

などが挙げられています。

「つくる責任 つかう責任」の通り、冷凍食品は食品ロス削減に貢献し、それによって温室効果ガスである二酸化炭素の排出量を減らすことも可能になります。 つまり、気候変動の原因となるものを抑えられる、ということです。

各目標に着目してみても、冷凍食品の保存性がSDGsの達成に貢献していることは瞭然です。

家族形態の変化と冷凍食品

これからの日本の家族形態や、社会が変わっていくにつれ求められる冷凍食品も変わっていくといえます。 未来の冷凍食品について、考えてみましょう。

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(国際連合広報センターより)

SDGsの5つ目の目標として、「ジェンダー平等を実現しよう」というものがあります。

現在、男女平等な社会を実現するために、女性の社会進出へ向けて日本は進み出しています。 しかし、現実としては女性の家庭での負担は減っていません。 女性は家庭といった従来の考え方から、女性は仕事も、家庭もといった負担が増大してしまっているのも事実です。 男性の育児休暇取得率も低いままとなっています。 これに伴って将来、少子化・非婚化が進むことが予測されています。 そんな社会で求められる冷凍食品とは、何でしょうか?

今日、日本では冷凍食品=お弁当のおかずである、と捉えられています。 世界では日常的なご飯に冷凍食品のおかずを出している家庭も多いですが日本ではあまり浸透していません。 女性は家庭で食事を作るという負担も抱えています。 女性の社会進出を止めないためにも普段の食事でも使いやすい冷凍食品が求められています。 男性も冷凍食品なら簡単に作ることができるため、家事の分業化も進められると考えられます。

普段の食事でも出せそうな冷凍食品の需要が高まりそうです。

各メーカーのSDGsに向けた動向はこちらで説明しています。

まとめ

冷凍食品はその保存性をもってSDGsの達成に役立てられています。 また、日本が抱える少子化や女性の負担軽減に大きく貢献するかもしれません。 今後の冷凍食品にも、保存性を活かした更なる利便性が求められると思われます。