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日本酒


日本酒は日本古来の酒で、清酒といわれるものです。
古くから米を主食とする生活を営んできた日本人にとって、米と米麹からできる酒は、祭や人生の節目などの
神事に欠かせない神聖なものでした。
清酒は米のでんぷんを麹菌がブドウ糖にし、さらに酵母によってアルコール発酵したものです。
原材料の米と麹、水さえあれば製造可能ですが、その工程は非常に複雑で巧妙です。


歴史

日本には麹カビを利用した発酵食品が数多くありますが、最初につくられたのは日本酒(清酒)だと考えられ
ています。
その歴史を遡ると、旧石器時代にアワやヒエなどの雑穀、ドングリなどを噛み砕いて土器に吐き出し溜めておくとそこへ空気中の酵母が入ってアルコール発酵し、酒ができたといわれています。
これが「口噛みの酒」で、日本の酒のルーツです。
その後、鎌倉時代から室町時代にかけて多くの造り酒屋が現れ、江戸時代には醸造技術が向上し清酒の製造方法が確立しました。


種類

日本酒は2種類の方法で分類することができます。




製造法

清酒の製造法について紹介します。


栄養・効果

清酒に含まれるコウジ酸は細胞の老化を防ぎ、シミやホクロの原因になるメラニン色素の生成を抑制するため美容効果が期待されています。 また、他の酒類よりアミノ酸を豊富に含むことから、動脈硬化など生活習慣病予防に役立つと考えられています。

そして、清酒のアルコールには肉や魚料理の下ごしらえに使うと生臭さを抜く消臭効果のほかに、水分の流出を防ぐことでやわらかい食感が生まれます。
さらに、他の調味料が身の中に浸透しやすくなるため、短時間の料理でも味の浸み込みが良くなることが分かっています。


体験レポート


白鹿記念酒造博物館


参考資料


誠文堂新光社  発酵のきほん P10,34〜37
日刊工業新聞社 トコトンやさしい 発酵の本 P100
実業之日本社  発酵検定公式テキスト P54〜57
PHP研究所   おどろきの栄養パワー 発酵食品の大研究 みそ、しょうゆからパン、チーズまで P44