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"ヨーグルトの乳酸発酵を知り、健康サポートに役立てよう"
株式会社明治 明治なるほどファクトリー守谷
https://www.meiji.co.jp/learned/factory/moriya
【場所】茨城県守谷市 【見学日】2019年3月29日
スーパーに行くと、どれを選ぶか迷うほどたくさんのヨーグルトが並んでいますね。
健康志向の高まりで、多種多様な製品が増えました。
私たちは「ヨーグルトは乳酸菌が発酵している」「生きたまま腸に届く乳酸菌がある」「悪玉菌を減らし、腸内環境改善に役立つ」「免疫力を高める」ということを何となくしか知らなかったため、ヨーグルト工場の見学に参加しました。
工場見学の流れと内容
はじめに、厳選した生乳など原料の徹底した品質管理や、選び抜かれた乳酸菌の研究開発についてビデオ鑑賞しました。
つぎに工場の製造ラインは機械で完全自動化されていたため、工場見学では映像を見たり窓越しに中を眺めながら説明を受けました。
1. ヨーグルト製造工程
ヨーグルトは乳に乳酸菌を加え、発酵させてつくります。
守谷工場製造の主な製品「プレーンヨーグルト」「フルーツヨーグルト・ドリンクヨーグルト」の2種類の製造
工程を映像で確認しました。
【プレーンヨーグルト】明治ブルガリアヨーグルトの場合
@ 受乳 牧場から届いた生乳を受け取り検査する
A 異物除去 ゴミやホコリをフィルターなどで取り除く
B 原料混合 生乳に乳製品などの原料を加える
C 均質化 生乳の脂肪分を細かくなめらかにする
D 殺菌 高温で殺菌し、すぐ冷やす
E 乳酸菌を混ぜる 明治では「ブルガリア菌」「サーモフィラス菌」を入れ混ぜ合わせる
※発酵を促す乳酸菌をスターターという
F 充填 乳酸菌を混ぜた原料を雑菌が入らないよう機械で容器に入れ、蓋をする
G 検査 一つずつ品質などを検査する
H 発酵 40〜45℃ぐらいで少し時間をおく
容器の中で乳酸菌がはたらき発酵する→後発酵(あとはっこう)
I 冷却 おいしさを保つために適した温度まで冷やす
J 出荷前検査 最後に再び厳しく検査する
【フルーツヨーグルト・ドリンクヨーグルト】
明治ブルガリアヨーグルト 果肉入りの小分け容器・のむヨーグルトの場合
@〜Eの工程は上記【プレーンヨーグルト】と同じ
F 発酵 40〜45℃ぐらいで少し時間をおく
容器に入れる前に発酵させる→前発酵(まえはっこう)
G 冷却 おいしさを保つために適した温度まで冷やす
H 充填 乳酸菌を混ぜた原料を雑菌が入らないよう機械で容器に入れ、蓋をする
I 検査 一つずつ品質などを検査する
J 出荷前検査 最後に再び厳しく検査する
<乳酸発酵> 乳酸菌が嫌気的条件下(酸素のない環境下)で糖類を分解し、乳酸を生成する発酵を
「乳酸発酵」という
生成された乳酸はその食品を酸性に近づけるため、食中毒の原因なる腐敗菌など
他の有害な菌の増殖を防ぎ、食品の保存性を高める
<後発酵> プレーンヨーグルトの場合(甘味料・香料などの副原料や添加物なし)
乳酸菌を入れ、容器の中で発酵させる。
<前発酵> フルーツヨーグルト・ドリンクヨーグルトの場合(果実・果汁や甘味料入り)
先に発酵させてから、容器に充填する。
<ヨーグルトの規格は日本では「発酵乳」>
・ヨーグルトは乳酸菌で発酵させる「発酵乳」の一つ
発酵乳や乳酸菌飲料の規格は、法律で定義されている
・原料の乳に乳酸菌や酵母などの微生物を加え一定温度に保つと、乳に含まれる乳糖など
の糖分を栄養源に増殖し、乳酸を生成する
・乳酸が増えると乳が酸性になり、乳中のたんぱく質カゼインが凝固する
これによってできるのものが、ヨーグルトに代表される発酵乳
※明治研究本部 食品開発研究所 発酵乳開発研究部 プロバイオ学術支援G ヨーグルトと乳酸菌 パンフレット参考(2019.3)
2. ヨーグルトに関する食育講座
見学後、別室で栄養素やクイズ、バランスの良い食事についてなど、健康維持にとても役に立つ話を聞くことが
できました。
【乳酸菌について】
乳酸菌は、1μm(マイクロメートル:1oの1/1000)程度の小さな細菌です。
生育に必要なエネルギーを得るため、糖を分解し大量の乳酸を作り出す桿菌(かんきん:棒状を
した細菌類の総称)などの細菌で、人や動物の腸内、植物の表面などにいます。
乳酸菌はヨーグルト以外にチーズ・漬物・味噌・醤油などに生息し、発酵食品づくりで重要な
役割を果たします。
【ビフィズス菌について】
乳酸菌とは異なるものですが、同じ善玉菌で腸内で生きるという共通点があります。
ビフィズス菌は母乳を飲む乳児の便から発見されました。腸内環境を整え、悪玉菌を減らす
はたらきをします。
善玉菌のエサとなるオリゴ糖や食物繊維を多く含む食品を一緒に摂ると効果的です。
まとめと感想