2002年 「国連子ども特別総会」開催
2002年の5月8日から10日まで、国連本部にて「国連子ども特別総会」が開かれました。国連での「特別総会」は、毎年9月に開かれる通常総会とは別に、特定の出来事や議題について話し合うために召集される総会のことを指します。子ども特別総会は、1990年に開催された「世界子どもサミット」で定められた目的の達成状況を確認し、未達成の課題と新たな課題に対する今後の取り組みについて協議した上で、以後10年間の行動計画を作成することを目的に開催されました。本特別総会には、187ヵ国の代表(うち65ヵ国は首脳級)、79ヵ国から250名の国会議員、119ヵ国からのNGO700団体が参加し、開会式において子ども2人がスピーチを行いました。国連総会への子どもの参加はこれが初めてです。このスピーチは採択された文書「子どもたちにふさわしい世界」へも大きな影響を与えました。5歳児未満死亡率や妊産婦死亡率などの健康分野や、学校へのアクセスなどの教育分野、HIVに感染している赤ちゃんや幼い子どもの割合を減らすことなどのHIV/エイズ分野などの目標が定められました。
また、本会議直前の5月5日から7日まで開かれた「子どもフォーラム」には153ヵ国からの404人の子どもたちが参加し、同フォーラムは司会を含めて全て子供たちによって執り行われました。
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HIV / エイズ
HIVはヒト免疫不全ウイルスのこと。エイズはHIVが原因となって引き起こされる感染症のこと。感染すると病気に抵抗するための免疫機能が急激に衰え、免疫機能が正常な人がかからないような多くの病気にかかりやすくなってしまうため、死亡率が非常に高い感染症として有名。生まれる前の赤ちゃんが母親を通じて無意識に感染してしまうケースも多い。
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